親愛なる貴方へ ページ24
来る土曜日、あっという間に退院を果たした後リバビリをしつつ体を鍛えたりして過ごしていた。
「部屋の掃除となんか軽く食べれるもの用意しなきゃ。」
私は早速部屋の掃除に取り掛かりながら料理の下準備をしてお酒を買いに行ったりすればあっという間に時間になってしまい急いで着替えてメイクをしていれば彼は私の家のインターホンを鳴らした。
「ごめんね態々疲れてるのに。いらっしゃい」
「これ、お酒とお惣菜とか色々買ってきた。」
「明日非番なの？」
「午前は非番で午後から。」
「あ、上着貰うよ。」
「ありがとう」
私はなるべく気まずくならないように、いつも通りの私でいるつもりだがどこかお互いよそよそしい。ちゃんと言わないといけない。そう思い水道から勢いよく出ている水を止めようとすればもっと強くなって出てきてしまい思わず「うわっ」と言ってしまった。服が少し濡れてしまった。
「大丈夫？」
「びっくりした...。全然大丈夫」
「なんか手伝えることがあったら言って。」
「わかった、お言葉に甘えようかな。」
...なかなか言い出せずにお互い気まずい沈黙が生まれる。だって仕方なく無いか、と誰に私は言い訳しているんだろう。私も心操も、別に沈黙が気まずくなるような関係でもないのに。
嫌われてもいい、私はヒーローで大人なんだ。いつまでも学生気分でいるのは、今回みたいに迷惑がかかるだけだ。
「心操、お酒飲む前にいい？」
「...うん、いいよ」
世界に嫌われようが何を言われたっていい、ただ彼さえ、親愛なる人を守る為に私は自分を犠牲にする。ヒーローという職はやっぱり私には向いていなかったのだ。彼らの前から消えれば、いずれは忘れてくれるし、彼らのその優しさも私の無駄に向けられることは無くなる。
「世界と私、どっちを取る？」→←思い立ったら即行動するべきである
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作者名：爆蜜柑 | 作成日時：2024年2月2日 18時
