私が決めた道 ページ3
｢主に経営、マーケティングに関してを学びたいと思っています。もし将来、個人事務所を建てた時、どうしてもヒーロー活動が出来なくなった時にきっと、役に立ってくれると思うので。｣
｢それだったら...ちょっと待ってろ。｣
先生は仮眠室を飛び出す、私は緊張していたのか少しほっと息をつく。正直就職しろと言われると思っていたが、先生も真面目に考えてくれたのだろう。
ガラリと仮眠室のドアが開き、先生は資料を持ってきてくださった。
｢まず、プロヒーローとして活動することに関してだが、大学で勉強しながら、ヒーローをすることは別に不可能じゃない。｣
それと、と先生は資料を捲る。おそらく勉強しながら活動するというのは依頼制の事務所に一旦入れということだろう。
｢逆先、お前は四年制大学でいい所がないか考えていただろ。ヒーロー活動のことを考えるならば、四年ってのはお前には長すぎる。合理的では無い。大学で遊びたいとか思ってるんなら別だが。」
先生が見せてきた資料は、都内の二年制女子短大だった。色々と情報が多くて驚くが、学校名を見ると私でも知っているような名門のお嬢様学校である。私なんかが今から勉強して受かるのかとも思うが、クラス内の成績も悪くはないし今からでも頑張ればいけるだろう。
｢...先生に相談して良かったです。あと最後にひとついいですか。｣
「なんだ」
｢先生は、大学進学になんとも思わないんですか｣
私はてっきりそのままヒーローになれば良いだろうと言われると思っていた。だからこそ先生に聞きたかった。
｢何言ってんだ、お前が決めた道だろ。俺はそれに対して否定することなんてできないよ。｣
先生はそれじゃあ、またなんかあったら言えよ。とだけ言って職員室に戻っていった。
｢大学受験に向けて、頑張らないと。｣
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作者名：爆蜜柑 | 作成日時：2024年2月2日 18時
