「私と世界、どっちを取る？」【心操人使】 (ページ19)

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私の魔法ページ19

「彼の怪我は、内面的なものかな。2人は怪我とかしてる？」

私は立っている2人に聞く。もう鉄格子には傀儡しかいない。すると2人は腕の袖をまくった。蚯蚓脹れにやけどの痕。心操と物間は思わず目を見開いている様子を横目に見る。私は誰にも聞こえないような声で「逆転」と呟く

「私の魔法、すごいでしょ？特に女の子は顔に傷が残ったら可哀想だからね。」

痛みに耐えながらも私は2人を安心させるためにそういった。2人の傷を受けているからか分からないけど、思った以上に痛い。

「あとはこの子達を警察と救急隊の所に急いで連れていくよ、2人とも。」
「あ、あぁ。」
「充分警戒して行こう。」

そう言いつつも、結局私が一番気が抜けていたみたいだった。あぁ、恋なんかにうつつを抜かしていたら、救える存在も危険に巻き込んでしまうなんて思わないじゃないか。

「避けろ！！！」

私の横の女の子が鋭利な赫子で刺され倒れた。この子、死んじゃうじゃん。そんなこと考えている場合じゃない！私は彼女の傷の場所を確認し、逆転させる。

「ヴィランをおびき、出せ！！私は持って5分、ごめん頼ん....だ」

私は喉に張り付いていた血を吐く、クソっこんなとこで死んでたまるかよ...。意識ギリギリを保っているが5分も本当に持つのだろうか、そもそもそんな簡単に...

「おいおい、俺の餌を外に出したのはお前らか？」
「...！こいつ！！」
「今回のボスだな。」