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ミンソクが死んで1ヶ月。
未だにパソコンを通じての会話なら出来る。
この頃から、俺とAは外で待ち合わせして会うことが多くなった。
突然俺らが体験している摩訶不思議な出来事について
ミンソクの前で話せない内容だってそりゃあ出てくる。
カフェでは必ず珈琲を頼むA。
前は苦いから飲めなかった癖にな。
ミンソクの影が、いたるところにある。
「なぁ。俺ら、ミンソクの事でちゃんと話しないといけないと思うんだ。」
「なによ。何のこと？」
「とぼけるなよ。わかってんだろ？」
そう言うと、マグカップに顔を埋めるA。
「ミンソクがまだ魂だけでもこの世に居てくれてそりゃ嬉しいよ、俺だって。」
「うん…」
「でもさ。」
「未練が残ってるって事でしょ。」
ハッとする。
俺の言いたかった事を言葉にするA。
なんだよ…
お前も夢見る少女なんかじゃなかったんだ。
「俺、あれから色んな本読んだよ。医学書だってオカルト本だって。童話だって読んだ。
まぁ…どれも答えなんか載ってないよね。
でもさ。魂がこの世に残ってる理由って…
未練しかないと思うんだよ。」
自分で言って喉が熱くなる。
やだやだ、ミンソクが存在してる事に
理由が必要だなんて。
「…ミンソクの未練ってなんだろう」
そんなの決まってるだろ、バカ
「そりゃあ…お前だろ。」
そう言うと顔を歪めるA。
ハラハラと音も無く涙が頬を伝う。
「やっぱり…そうだよね。だから私のそばに居るんだよね」
「そう思うよ、俺は。なぁ、ミンソクが死ぬ前喧嘩とかしてない？」
”死ぬ前”
言葉にしたら辛い出来事が現実だと実感する。
いくら摩訶不思議な事が起こっていても
それが現実なんだ。
このままミンソクの魂と一生一緒にいれる訳がないという事は、心のどこかでわかっていた。
「してないよ。」
「言い残した事は？」
Aがフッと笑う。
「そんなの数え切れない位あるよ。これから一生通して言いたかった事、沢山ある。好きだよって、いつもありがとうって。何回言っても言い足りない。」
「…そっか、ごめん。」
そうだとしたらきっと、ミンソクの魂が求めてるのはそんな事じゃないんだ。
どうしたらお前は天国へ行ける？
いつまでも見えないミンソクと一緒にいたい自分と、未練から解放してやりたい自分と葛藤する。
俺は…俺はどうしたらいい？
なぁミンソク。
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あまいくりーむ(プロフ) - 感動して泣きました！本当に素敵なお話ありがとうございます！ (2018年2月1日 9時) (
レス) id: 2aadc45e2f (このIDを非表示/違反報告)
pee - 昼寝の寝付けなくて読み始めたら号泣しました。笑 かぴさんのほかの作品もまだ全部ではないですが読ませてもらってます！どれも面白くてすごく泣けて大好きです！！これからもたくさん読ませてもらいます！！笑 (2016年6月13日 2時) (レス) id: d508e4f240 (このIDを非表示/違反報告)
shizuka☆ - 感動してめっちゃ泣きました…(TT) 素敵な作品ありがとうございました！ (2016年4月24日 0時) (レス) id: 856a77ea44 (このIDを非表示/違反報告)
miho(プロフ) - すごく素敵な作品でした。後半は涙が止まらず、読み終わった後はしゃくりながら泣いていました。素敵な作品とであえて本当に良かった。これからも活動頑張ってください！ミンソク最高でした！ (2016年3月25日 0時) (レス) id: 23e05b5ddb (このIDを非表示/違反報告)
たろうくん(プロフ) - 読ませていただきました！涙が止まりません。男前ミンソク最高です。友情モノありがとうございます (2016年3月18日 15時) (レス) id: ab00f2bab3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぴ
| 作成日時：2015年2月16日 3時
