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「お風呂が沸いたけど…まだ寝てるわよね」
ソファに母親が様子を見に来る
「うん。多分、寝てなかったんだと思う…ご飯も食べてないみたい」
「そう…」
彼が眠るソファの下に腰掛ける
「可愛い顔して…すごく男らしいのね、彼。」
「…うん」
そうなんだよ
すっごく男らしくて
頼りになって…私のヒーローなんだ
「お母さん達は先に寝るからね。目が覚めるまでついててあげなさいよ」
「うん…ありがとう。」
また彼の寝顔を見て「うん、やっぱり可愛い」と笑ってリビングから出て行った
”また夢か”
朦朧とする意識の中で私を見つけ、そう言った社長
そんなに頻繁に貴方の夢に私が出てきたの？
夢じゃないよって思い切り抱き締めたい程、彼が愛おしい
しばらくは起きそうにない彼の傍で、私も束の間の眠りに堕ちた
＊
「ん……」
モゾモゾと動く身体に気付き、目を覚ます
「テヒョン」
「…ん」
「テヒョン、」
「ん……ん？」
急にガバッと身体を起こす社長
豆電球の微かな明かりの下で、キョロキョロと目を動かす
「…A？」
「うん」
伸ばされた手をしっかりと握り締める
「テヒョン、倒れちゃったんだよ。覚えてない？」
「お前を…抱き締めた所までは覚えてる」
「そっか、その後倒れちゃったの」
まだ頭が回っていない社長
「これは…現実か？」
「また言ってる。私、そんなに夢に出てきた？」
「毎日出てきた」
「夢じゃない、夢じゃないよ」
ずっとしたかった通り、彼を抱き締めた
「お前が毎日夢に出てきて…」
「うん」
「悲しそうに笑ってた」
「うん」
「俺が手を伸ばすとどこかに逃げた」
「うん…」
大丈夫だよ、って背中をさする
「お前は俺の物なのに」
「そうだね」
「何で逃げるんだと夢の中でもお前を追いかけたんだ」
「…ふふ、そんなに」
「笑い事じゃない。俺は目が覚めた後、現実でもお前を探してた」
「ありがとう…」
あ、ところで。
腕の中から抜け出して顔を見つめる
目が慣れて社長の顔がさっきよりも見える
「どうしてここが分かったの？」
「前に言っただろ？」
「ん？」
暗闇の中でニヤリと笑う社長
「どこに逃げても絶対に探し出すって」
俺を舐めるなよ、と再び腕を引かれた。
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cj - 最高でした！！！ (2021年12月5日 15時) (
レス) @page23 id: 6691782cad (このIDを非表示/違反報告)
ペジュ - もう、最高すぎます！これからも、更新頑張ってください！ (2020年6月2日 23時) (レス) id: c155b7d573 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぴ
| 作成日時：2020年5月31日 15時
