検索窓
今日:9 hit、昨日:0 hit、合計:65,872 hit

19 ページ18

.

社長様の事を社長様だって、たまに忘れている時がある

それ位に彼は私に優しいし
私も対等に付き合っているつもりだ

そんな時にふと、思い出す時が来るのだ
そう。今日のように。

「社長!改めて新システム完成について一言お願いします!」
「お集まり頂きありがとうございます。
このシステムの導入は我が社にとってはもちろん、株主の方々にも有益な物であると。キム・ソクジン氏は良くやってくれました。」
「えぇ。よく頑張りましたね、私の社員達も」

沢山の記者さんに囲まれて株主向けの記者会見を受ける社長とジンさん

「握手をお願いします!」

そう振られて、ジンさんと握手をする社長
パシャパシャとフラッシュが彼らを包み込む

「はぁ…本当に社長だな、こう見ると。」

舞台袖から見守る私は当たり前の事を呟く

直前までのんびり珈琲なんか飲んで
あー会見なんてだりぃなぁ、なんて言ってたのに。
表に出たらちゃんと完璧なんだもんな

何故だかちょっと遠く感じてしまった
こんなに近いのにな。

ぼーっと見ているといつの間にか会見は終わり、2人が袖にはけてきた。

「Aちゃん、どしたの?ぼーっとして。俺たちがカッコ良くて見惚れちゃった?」
「あ、お疲れ様です!」
「俺たち、じゃなくて俺。な?」
「……はは」

ジンさんは、ハッと鼻で笑ってまた後で〜と去って行った
気を遣わせて申し訳ありません…

受け取った水をちゅーちゅー飲みながら横目でこっちを見る社長

「あーテヒョンが遠いなー寂しいなー、だろ?」
「え」
「顔に書いてある」
「そ、そんな事思ってないもん」
「俺にはわかるんだよ」
「……本当に社長だ、って」
「…お前の目には普段俺はどう映ってるんだ?」

ケラケラと笑って腕を引っ張られる
そのまま控え室に向かった
着くなりいそいそと荷物をまとめ始める

「早く帰ろーぜ」
「え、もう?」
「俺だって堅苦しい場所は嫌いなんだ。お前と家でゆっくりする方が百倍落ち着く」

わ。
私を安心させてくれようとしてる
その思いやりだけで胸がいっぱいになった。

「…うん、帰る。帰ってテヒョンとくっつく」
「…たまにはかわいー事言うんだな」

私の肩を抱いて颯爽と歩く社長
途中でジンさんとすれ違う

「あれ?もう帰んの?ちょっと話そうかと思ったけど」
「わりーな。うちの秘書様が珍しく甘えてんだ。」

歩みも止めずに手を振る
振り返ってお辞儀をしたら、ゲラゲラ笑ってた。

ごめんなさい、ジンさん


.

20→←18



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (158 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
608人がお気に入り
設定タグ:防弾少年団 , BTS , テヒョン
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

cj - 最高でした!!! (2021年12月5日 15時) (レス) @page23 id: 6691782cad (このIDを非表示/違反報告)
ペジュ - もう、最高すぎます!これからも、更新頑張ってください! (2020年6月2日 23時) (レス) id: c155b7d573 (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:かぴ | 作成日時:2020年5月31日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。