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「勝とうと思ってる訳じゃないの、でも。」
「それってミンソクの元カノ？未練があるとか？」
「‥や、違うんだけど。」
そうだろうな。
街で偶然再会した高校の同級生は男だったはずだし。
ミンソクはそういう所、きっちりしてそう。
「元カノじゃなかったら誰だろうね、初恋とか？」
そう言うと、みるみるうちに溜まった涙。
え。え？
慌ててハンカチを探すも、間に合わずにボロボロと音を立てて零れ落ちる。
「ちょ、A、」
「…ギョンス、ごめんね。ごめん、」
ひっく、としゃくり上げて泣くAに、やっと見つけたハンカチを渡す。
一体どうしちゃったの。
…これはどうやらただ事では無さそうだ。
背中を撫でてゆっくり呼吸を促すと少し落ち着いた。
「映画のチケットを僕にくれたのも同じ理由？」
「うん、」
「そっか。」
原作をよく覚えてないけどあの映画は悲しい結末の話だったような気がする。
それをミンソクに見せないようにする為か。
「ミンソクと話、してみれば？」
「できない、」
「できない、って言ってても。何も変わらないと思うけど。」
「変わらなくていいの、違うの。そうじゃなくて、」
その続きの言葉を言いかけて、飲み込んだ。
代わりにグラスに入った焼酎を一気に飲み干す。
「この焼酎はそんな飲み方しちゃダメだよ。」
「‥ふふ、ルハン先生がそう言ってたの？」
「違うよ。あの人は酒なら何でもいいから。」
「‥そうだねぇ、」
こうやって少しずつ脱線した話を元に戻すのは中々難しい。
今日はここまでか。
何度注意したって風味を楽しめない飲み方でグラスを空けていくAを、
ただ横目で見守る他無かった。
「あーあ…。」
案の定。
案の定潰れたAはカウンターに突っ伏して動かなくなった。
でもさすがの僕だってそこまで鬼じゃないし。
このまま放っておく訳にもいかない。
でも、ミンソクに来てもらうのは多分、違う。
スマートフォンの画面を操作し、耳に当てる。
「もしもし？ギョンス？」
聞こえてくるハスキーな声は、男が聞いたってかっこいい。
ミンソクが悪いって事はきっとないんだろうけど。
「あ、ミンソク。今Aと飲んでたんだけど。潰れたから家まで送っていい？」
少し試すような言い方をした。
いつもならきっと迎えにくるはずのミンソクが、少し間をあけて「わかった。」と返事をしたから、やっぱり二人の間には僕の想像を超える何かが起きているのかもしれない。
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かぴ(プロフ) - ももぺさん» ももぺさーーん！！待ってました＼(^o^)／ 見てくれてないはずはないのに中々来てくれないから慌てたじゃないですか（笑）！痛くて苦しい胸キュン、最後まで見守ってください^ ^！ (2016年7月22日 23時) (
レス) id: 84a56e5326 (このIDを非表示/違反報告)
かぴ(プロフ) - ゆあさん» みんそくうう！ってどれだけ叫んだか！（笑）2人で泣きながら書きましたw書籍化、しようかしゅしゅちゃんw実費だねw (2016年7月22日 22時) (レス) id: 84a56e5326 (このIDを非表示/違反報告)
かぴ(プロフ) - ひつじさん» 本当にしゅしゅちゃんが書いてる通り、ひつじさん凄いねって話してたんです（笑）ちょっとそのご期待に沿えられるか心配です、完結してからのコメントも楽しみにしてます。。（笑） (2016年7月22日 22時) (レス) id: 84a56e5326 (このIDを非表示/違反報告)
しゅしゅ(プロフ) - ももぺさん» ももぺさん。胸キュンありましたか…？(;_;)よかった。しうぺんコンビ、ミンソク何もしてなくても胸キュンしちゃうので確認しようがなく不安でした。これからもっとももぺさんを胸キュンさせたいと思ってます！コメントありがとうございました(^^) (2016年7月22日 16時) (レス) id: 93830427c7 (このIDを非表示/違反報告)
ももぺ(プロフ) - おばちゃんの日常に痛くて苦しいほどの胸キュンをありがとうございます。物語がどんな結末を迎えるのか私の妄想力では想像すら出来ませんが、ワタシとミンソクのこの先を日々ドキドキしながら生きたいと思います。 (2016年7月22日 12時) (レス) id: 8f4e9d1338 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぴ しゅしゅ
x他1人 | 作成日時：2016年7月10日 12時
