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今週は仕事が無くて、もう今にも身体が爆発しそうだった。
いや、正確に言えば仕事はあった。
初めて呼ばれたその店に行けば、
「ビジュアルが良いと聞いて呼んだ。そこに立ってるだけでいいから。」
雇い主にそう言われた。
札束をチラつかせるその人に、踊れないなら帰ります、と伝えて背を向けた。
「金！欲しくないの？」
背後から降ってくるその声に振り向かずに答えた。
「金稼ぎに来てる訳じゃないんで」って。
馬鹿だなって小さな声が微かに聞こえたけど、無視してそのまま出て来た。
馬鹿かもしれない、確かに。
立ってるだけで金が貰えるなら、それに越したことないんだろう、普通は。
でも、俺は踊れない事に酷く落胆した。
家で入念にやってきたストレッチは、ここでは何の役にも立たない。
そう思ったら、やっぱり酷く落胆するしかなかった。
その日の帰りは、雪の降る公園でひたすら気の済むまで踊った。
誰もいない公園で、一人で踊った。
だから、再びやってきた週末に心が異常にときめいていた。
ミンソクさんの所だったら例え誰にも見てもらえなくても思いっきり踊れる。
「ジョンイン、客が来てる。」
小さなステージの袖でストレッチをしていると、ミンソクさんがあそこって親指で簡易的に仕切られている所謂、VIP席を指す。
あそこに人が座っている所を初めて見た。
更にそこに居る人物を思い出し、本当に来たんだって思った。
”A”と…
「あれ、セフンだろ？」
ミンソクさんが男の名前を当ててビックリする。
「知ってるんすか？」
「知ってるよ。俺も一応経営者だもん。この業界じゃ有名だよ。」
「有名？」
そ、って頷くミンソクさん。
「ルハンの所の、ナンバーワン。稼ぎ頭。」
「ルハン？」
「あー…ま、いいや。とにかくお前と同じ仕事って事。ダンサーね。」
ダンサー…。
何だ、金持ちのボンボンじゃないのか。
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こうめ(プロフ) - 解説を読んでからまたもう一度物語を読み直して涙がでました。ファンにとって彼らの才能も努力も全部ひっくるめて大好きな愛の形が描かれていてとてもすきです (2016年5月4日 0時) (
レス) id: 7e852f53ef (このIDを非表示/違反報告)
toliko(プロフ) - 一言。大好きです (2016年2月18日 23時) (レス) id: cf61cbd4ac (このIDを非表示/違反報告)
呉空(プロフ) - 凄く感動致しました(;_;)解説を読んだ後には再び感動しもう一度読み返しました！かぴ様の書く作品は色んな意味で心に響く感動的な話でいつももう一度読みたくなります！かぴ様の作品凄く大好きです！いつもありがとうございます(;_;) (2015年12月21日 3時) (レス) id: 168c574e0d (このIDを非表示/違反報告)
荷娜(プロフ) - EXO-LはEXOの頑張っている姿(影)に惚れているというのが遠まわしに伝わって感動しました！あ、違ったらごめんなさい…長々とすいません！これからも応援しています！！！ (2015年12月11日 17時) (レス) id: 4d87dd0cc6 (このIDを非表示/違反報告)
荷娜(プロフ) - 社長様から読まさせていただきました！つまりEXOの不安よりもEXOの輝きが勝つ！という風に感じて、例えるのが上手で小説に吸い込まれました。結局、セフンは踊れなくなったのでしょうか？踊らないのでしょうか？ (2015年12月11日 17時) (レス) id: 4d87dd0cc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぴ
| 作成日時：2015年11月16日 1時
