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「ミンソクさん！！」
勢い良く扉が開いて足をもつれさせながら飛び込んで来た男。
暫く見ない間に身に纏うオーラが変わったな。
勿論、良い意味で。
「久しぶりだな、ジョンイン。」
カウンターに突っ込んでくる勢いで息を切らしてるから、まぁ落ち着けよとウーロン茶を出す。
ラム酒を直瓶しそうな顔してる癖に、一滴も飲めないんだもんな。
「っは、俺、踊れる事になった！」
途切れ途切れに言葉を繋ぐ。
そんな所だろうな、と思ったよ。
お前がこんなに喜ぶ内容なんて、ダンスの事位だもんな。
「すげーじゃん。やったな。」
「うん、うん！…俺、本当はちょっと後悔してたんすよ。ここ辞めた直後。」
「後悔？」
両手でグラスを握り締め、こくりと頷く。
「中々踊らせてもらえねーし、スタイルも変えろって言われて。それに…」
「それに？」
「あいつ…セフンはやっぱり良い顔しないし。」
セフンか。
この場所で、酒を一気に飲み干した後の彼の表情を思い出す。
「新参者に抵抗があるんじゃない？」
「それもあると思うんすけど、やっぱ…Aかなって。」
「A？」
「あいつ、Aの事好きなんすよ。んで、俺が思うにAもセフンが好き。」
それとお前がどう関係あんの？って聞いたら、ミンソクさんも鈍感かよ！って笑われた。
「俺がトップの座もAも奪うつもりなんじゃないかって心配してんだ、多分。」
ほー…って相槌打ちながら、そんな感じだったかな？って思った。
いや、あの二人の関係なんか全然知らないけど。
「だから安心させる為に、お前の座を奪うつもりは無いって言ったらそれはそれでプロじゃねぇって怒るし。」
「あー…。難しいな、色々と。」
そうなんすよー…って項垂れたと思ったらすぐに起き上がるジョンイン。
「いやでも。踊れる事が決まったんで、とりあえずそれでいいです。頑張ります、俺。ミンソクさんには一番に報告したかったんで！」
そう言うと、返事を返す前に「帰って明日の練習します！」って慌ただしく去っていった。
「天才と努力、か…」
俺は…負けちまったもんな。
煙草を咥え、くしゃくしゃに置かれたお札を伸ばしながら、笑うしかなかった。
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こうめ(プロフ) - 解説を読んでからまたもう一度物語を読み直して涙がでました。ファンにとって彼らの才能も努力も全部ひっくるめて大好きな愛の形が描かれていてとてもすきです (2016年5月4日 0時) (
レス) id: 7e852f53ef (このIDを非表示/違反報告)
toliko(プロフ) - 一言。大好きです (2016年2月18日 23時) (レス) id: cf61cbd4ac (このIDを非表示/違反報告)
呉空(プロフ) - 凄く感動致しました(;_;)解説を読んだ後には再び感動しもう一度読み返しました！かぴ様の書く作品は色んな意味で心に響く感動的な話でいつももう一度読みたくなります！かぴ様の作品凄く大好きです！いつもありがとうございます(;_;) (2015年12月21日 3時) (レス) id: 168c574e0d (このIDを非表示/違反報告)
荷娜(プロフ) - EXO-LはEXOの頑張っている姿(影)に惚れているというのが遠まわしに伝わって感動しました！あ、違ったらごめんなさい…長々とすいません！これからも応援しています！！！ (2015年12月11日 17時) (レス) id: 4d87dd0cc6 (このIDを非表示/違反報告)
荷娜(プロフ) - 社長様から読まさせていただきました！つまりEXOの不安よりもEXOの輝きが勝つ！という風に感じて、例えるのが上手で小説に吸い込まれました。結局、セフンは踊れなくなったのでしょうか？踊らないのでしょうか？ (2015年12月11日 17時) (レス) id: 4d87dd0cc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぴ
| 作成日時：2015年11月16日 1時
