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ヘトヘトになった身体を小さなシャワー室で洗い流し、冷蔵庫から最後の一本となったミネラルウォーターを取り出した。
ゴクリと喉を鳴らせば、冷たいものが身体の中を伝わる感覚。
「ぷは、」
タオルを投げ捨て、スマホを手に取る。
「聞き飽きたっつーの。」
流れていたレッスン用の音楽から、自分の好きな曲に切り替える。
目を瞑り、思うがままに身体を預けると
断然こっちの方が自分にはしっくり来た。
「なーにがプロだよ。」
動きを止めて、舌打ちしながら今日の出来事を振り返る。
ーーーーーー
「まだ、ダメだね。」
レッスンを初めて一週間が経って。
俺のダンスを見たルハンさんが下した決断は、否だった。
「どこがダメなんすか？」
振りだって完璧にマスターしたし、
今すぐセフンの場所で踊りたいなんて言ってないだろ。
こんな閉鎖された場所で決められた曲ばかりひたすらやらされて。
「ダンスがダメって意味じゃないんだよなぁ。」
「じゃ、何が…」
「強いて言うなら、その自信？」
「は？」
「本当、あいつとソックリ。」
なんだよ、誰だよあいつって。
「ルハンさん、誰の事言ってんのか知らないですけど。稼ぎたいんでしょ？俺で。」
俺の事見て、稼げるねって言ったじゃん。
「ははっ。お前にもそう見える？でも違うよ。金は結果として付いてくるだけ。」
「じゃあ、何の為に店やってんすか。」
「お前は何の為にダンスやってんだよ。」
質問を質問で返されて頭に血が昇る。
「俺はただ踊りたいから、」
「ここでは、それじゃダメなんだよ。」
「は？」
「Aがお前を連れて来た理由も分かるし、お前の実力もよく分かる。でもな、」
ぐっと指を突き出し、笑った。
「プロじゃない。」
セフンにも同じ事を言われた。
「教えて下さいよ、じゃあ。プロになる方法。」
「セフンのステージを毎日欠かさず見てみな。いつか分かるよ。」
「見たよ。凄えよ、わかるよそんな事は。」
「わかってない。お前はステージしか見えてない。それじゃあただセフンに見惚れる客と同じだ。」
その後何を言ってもダメで。
ただ笑うばかりのルハンさんにイライラして飛び出して来たのだった。
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こうめ(プロフ) - 解説を読んでからまたもう一度物語を読み直して涙がでました。ファンにとって彼らの才能も努力も全部ひっくるめて大好きな愛の形が描かれていてとてもすきです (2016年5月4日 0時) (
レス) id: 7e852f53ef (このIDを非表示/違反報告)
toliko(プロフ) - 一言。大好きです (2016年2月18日 23時) (レス) id: cf61cbd4ac (このIDを非表示/違反報告)
呉空(プロフ) - 凄く感動致しました(;_;)解説を読んだ後には再び感動しもう一度読み返しました！かぴ様の書く作品は色んな意味で心に響く感動的な話でいつももう一度読みたくなります！かぴ様の作品凄く大好きです！いつもありがとうございます(;_;) (2015年12月21日 3時) (レス) id: 168c574e0d (このIDを非表示/違反報告)
荷娜(プロフ) - EXO-LはEXOの頑張っている姿(影)に惚れているというのが遠まわしに伝わって感動しました！あ、違ったらごめんなさい…長々とすいません！これからも応援しています！！！ (2015年12月11日 17時) (レス) id: 4d87dd0cc6 (このIDを非表示/違反報告)
荷娜(プロフ) - 社長様から読まさせていただきました！つまりEXOの不安よりもEXOの輝きが勝つ！という風に感じて、例えるのが上手で小説に吸い込まれました。結局、セフンは踊れなくなったのでしょうか？踊らないのでしょうか？ (2015年12月11日 17時) (レス) id: 4d87dd0cc6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぴ
| 作成日時：2015年11月16日 1時
