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その夜は携帯をそっと元に戻し
何も見なかったふりをして眠りについた。
翌朝起きても何事もないように接したし
ジョンデが「今日は友達と予定がある」と言って家を出て行った後も、私は泣かなかった。
これからジョンデがどこに向かうのか
全部全部わかっていても、泣かなかった。
とにかく体内の空気を全部吐き出すように
深い深い溜息を吐き、窓を開けた。
「日曜日はジョンインもお休み、」
何してるんだろう。
ほんのちょっと前に、彼はここに居て
私の涙を全部掬い取ってくれたのに。
「全部、嘘だったのかなぁ…」
どうしようもない独り言と共に涙がポロリ。
まさか、ジョンインの事を想って泣く時が来るとは思わなかった。
だってあの子は私に、ただひたすら笑顔しか見せなかった。
携帯を開いてジョンインの名前を探す
メッセージを打てば、返してくれるだろうか？
『ジョンイン』
あ、やばい。
どうしても名前を呼びたくて
思わず送信ボタンを押してしまった。
「あああー、やってしまった！」
頭を抱えて携帯をソファに投げる。
彼はホストだ、嘘つきだ
ジョンインなんて作り物だ。
何で送っちゃったんだ、馬鹿野郎。
pipipi
着信の知らせにガバッと身を起こす。
嘘でしょ？
心臓がバクバク鳴る。
いつもいつも
メッセージを打ったらすぐに着信をくれる
あの子の名前が表示されていた。
「も、もしもし」
「…ヌナ？」
「ジョンイン、」
携帯越しに聞こえるちょっと鼻にかかった声を聞いて、涙が溢れた。
なんだこれ、なんだこれ。
「また、泣いてるの？ヌナ」
「…泣いてないよ」
「ヌナ、幸せなんでしょう？ヌナは、幸せにならなくちゃ。」
「…ジョンインは？ジョンインは幸せ？」
何を聞いているんだろう。
沢山のお客様がいて、本当は家族もちゃんもいて
こんなに魅力的な彼が幸せじゃない訳がないのに。
「ヌナが幸せなら、僕も幸せ」
「……っ」
またそんなに優しい声で
それも嘘なの？
ジョンインがわからないよ。
わかってる。
彼とは関わらない方がいいんだろう。
私には浮気性のジョンデもいるし。
「今まで、ありがとう、ジョンイン。」
「……うん。幸せになって」
嘘か本当か、
最後まで幸せになってと繰り返したジョンイン。
電話を切って、涙が溢れた。
これは、何の涙？
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clk02190107(プロフ) - 凄く凄く面白いです！！続き読んで来ますね！！ (2016年3月3日 21時) (
レス) id: 29415058f0 (このIDを非表示/違反報告)
かぴ(プロフ) - あきさん» ありがとうございます！！もう〜！そんな事言われたら調子に乗っちゃいますよう！いやいやこんな素人の小説、無料でいくらでも読んでください（笑）！感想を糧にして頑張ります！！ (2015年5月8日 2時) (レス) id: 84a56e5326 (このIDを非表示/違反報告)
かぴ(プロフ) - みきりんさん» ありがとうございます！ジョンデって本当に、何なんでしょう！？いい人にも悪い人にも見えるって本当謎ですよね。うまく表現できるように頑張ります！ (2015年5月8日 1時) (レス) id: 84a56e5326 (このIDを非表示/違反報告)
かぴ(プロフ) - ゆかりさん» いつもありがとうございます！私も指がプルプルなるほど書くのが辛い場面が沢山あります(>_<)が、しかし！書かないとですね〜！ゆかりさんのようにこの作品を愛してくださる人の為に頑張ります！ (2015年5月8日 1時) (レス) id: 84a56e5326 (このIDを非表示/違反報告)
あき - 誤字がありました。大変失礼しました。かぴさんこれからも頑張ってください！ (2015年5月7日 2時) (レス) id: 246a635b02 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かぴ
| 作成日時：2015年4月22日 0時
