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授賞式も終わり、舞台裏のホールでは出演者たちが思い思い自由な時間を過ごしている。先輩方と違って新人の私たちには芸能界の友人があまりいないから、グループで固まって過ごしていた。
「はぁ…未だに信じられないですね」
「本当だねぇ…」
「Aオンニとジヒョが婆くさい〜w」
新人賞を授賞できたことをしみじみと思い返していた私たちに、キャッキャと笑いながら毒を吐くサナ。悪気がない分、グサッと来るのよ!
「…サナはほっときましょう」
「うん、…ってかもう私たちのこと見てないよw」
よっぽど嬉しかったのか、ジョンヨンやダヒョンたちにテンション高く絡んでいる。
可愛いな〜。
サナが離れてジヒョと二人っきりの空間になるとやけに静かに感じる。
「そーいえばAオンニ、挨拶が終わった時にどこ見てたんですか?」
「え?」
二人っきりになるのを見計らってたように話し出すから、さすがだなと思う。こういう気遣いができるからジヒョにしか話せないこともあるんだよね。
それにしてもあの時、ジヒョに気づかれるほどあの人のこと見てたのかな。そうだとしたら、マネオッパたちに怒られる。
「あっ、ほんの一瞬だったので誰も気づいてないと思いますよ!」
私の思考を察したのか、慌ててフォローしてくれる。それならちょっと安心。
「そっか、何でジヒョは気づいたの?」
「……Aオンニのあんな顔初めて見たからです。誰ですか?オンニにあんな顔させるのは」
どんな顔してたんだろう。自分でもわからない。あの人がジーナに似てただけなのに?
「覚えてる?前さ、小学生の時仲良かった男の子の話ししたじゃん。その子に似てた人がいて驚いちゃっただけだよ」
「えっ?そんなに似てたんですか?」
「笑顔がちょっとね…なんか懐かしくなっちゃった!」
笑って誤魔化す私とは対照的に、真剣な表情で考え込むジヒョ。
「似てた人って誰ですか?」
「う〜ん…会ったことない人だから名前わかんないけど、防弾少年団先輩のグループの人じゃないかな。近くにいたし」
「オンニそれって…」
「A!」
ジヒョが何か言いかけたところで、突然男の人の声に名前を呼ばれ驚いて振り向いた。
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澪怜(プロフ) - 祇王さん» 祇王さん、コメントありがとうございます。返信が遅くなり大変申し訳ないです。続編できました。楽しんで頂けると嬉しいです。これからもよろしくお願いします! (2019年6月18日 18時) (レス) id: e266c2a85a (このIDを非表示/違反報告)
祇王(プロフ) - 続きお願いします、早く見たいです〜 (2019年4月23日 0時) (レス) id: 54c6e010a8 (このIDを非表示/違反報告)
澪怜(プロフ) - ぽて子さん» ぽて子さん、コメントありがとうございます!大好きって言ってもらえてとても光栄です!ホシくんとの絡みですね。わかりました!セブチはまだまだ勉強中で希望に添えるか不安ですが頑張ります! (2018年12月28日 1時) (レス) id: e266c2a85a (このIDを非表示/違反報告)
ぽて子(プロフ) - 澪怜さんのお話大好きです!CARAT なのでハニさんとの絡みとても楽しみです!私はホシペンなのでホシくんとの絡みもぜひ入れて貰えれば嬉しいです!!これからも応援しています! (2018年12月26日 14時) (レス) id: 1031b97982 (このIDを非表示/違反報告)
澪怜(プロフ) - 宮村さん» 宮村さん、コメントありがとうございます!すれ違い多すぎですよね(笑)すみません。まだまだすれ違うかも…です(笑) (2018年12月26日 8時) (レス) id: e266c2a85a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:澪怜 | 作成日時:2017年10月17日 1時