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ついに念願のデビューを果たした私たち。SIXTEENで注目を集めていたおかげで、デビュー曲もたくさんの人たちに聴いてもらえることができた。
でも、どの音楽番組でも1位を獲れてはいない。1位を獲るためにまだまだ頑張らないとねとみんなで話している時だった。
「おい!大変だぞっ!」
いつもは冷静なマネオッパが珍しく慌てた様子で練習室に駆け込んできた。
何か問題でも起きたのかとみんな不安そうな表情になる。隣にいたツウィが私の腕にしがみついてきた。
「ど、どうしたんですか?何かありました?」
ジヒョが恐る恐る尋ねるけど、息を切らしたマネオッパはすぐには答えてくれない。それが余計に私たちの不安感を煽る。ツウィの頭を撫でてあげると、しがみついていた力が少し弱くなった。
「はぁっ…俺も、今聞いたんだけど…!呼ばれたぞっ!」
誰も何も言わなかったけど全員こう思ったに違いない。呼ばれた?社長に?って。
でも、マネオッパの次の言葉は違った。
「MAMAに!新人賞にノミネートされたぞっ!」
「……嘘っ!」
みんなが信じられないと大騒ぎしているなか、テレビを観ない私とツウィはこの状況にいまいちついていけていない。とりあえず悪い話ではなかったようで、みんなの笑顔を見てツウィも安心したみたい。
「A…あんた少しは勉強しなさいってば。MAMAって言ったら韓国のアーティストにとっては最大の授賞式と言ってもいいぐらいなんだから。デビューして1ヶ月のうちらが呼ばれるなんてあり得ない話だよ」
「心の友よ!詳しい説明ありがとう!」
呆れてるナヨンに抱きつこうとしたら見事にスルーされ、隣にいたツウィに分かりやすい韓国語で丁寧に教えてあげている。そーゆー面倒見が良いところも好きだなぁ。
「Aっ!」
「はいっ!」
突然名前を呼ばれ軍隊のように姿勢を正す私。ナヨンの声からして説教されると直感でわかる。
「MAMAには先輩もたくさん出席されるんだし、いい加減顔がわからないは通用しないわよっ!今日から死ぬ気で勉強会よ」
ダンスを覚えるのは得意だけど、人の顔を覚えるのは苦手なんだよなぁ。近い人たちは別なんだけど、滅多に会わない人なんて特に無理。
「何か文句ある?」
「ないですっ!」
ナヨンを怒らせると後が恐いから、ここは大人しく従っておこう。
ナヨニオンニ!私も参加しますっていうツウィの拙い韓国語にちょっと場が和んだ。
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澪怜(プロフ) - 祇王さん» 祇王さん、コメントありがとうございます。返信が遅くなり大変申し訳ないです。続編できました。楽しんで頂けると嬉しいです。これからもよろしくお願いします! (2019年6月18日 18時) (レス) id: e266c2a85a (このIDを非表示/違反報告)
祇王(プロフ) - 続きお願いします、早く見たいです〜 (2019年4月23日 0時) (レス) id: 54c6e010a8 (このIDを非表示/違反報告)
澪怜(プロフ) - ぽて子さん» ぽて子さん、コメントありがとうございます!大好きって言ってもらえてとても光栄です!ホシくんとの絡みですね。わかりました!セブチはまだまだ勉強中で希望に添えるか不安ですが頑張ります! (2018年12月28日 1時) (レス) id: e266c2a85a (このIDを非表示/違反報告)
ぽて子(プロフ) - 澪怜さんのお話大好きです!CARAT なのでハニさんとの絡みとても楽しみです!私はホシペンなのでホシくんとの絡みもぜひ入れて貰えれば嬉しいです!!これからも応援しています! (2018年12月26日 14時) (レス) id: 1031b97982 (このIDを非表示/違反報告)
澪怜(プロフ) - 宮村さん» 宮村さん、コメントありがとうございます!すれ違い多すぎですよね(笑)すみません。まだまだすれ違うかも…です(笑) (2018年12月26日 8時) (レス) id: e266c2a85a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:澪怜 | 作成日時:2017年10月17日 1時