ALBUM５

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「後悔しない？

俺みたいな男を選んで」

「…後悔してもいい」

「え？」

「傷ついてもいいし、立ち直れないほど落ち込んでもいい。

ウォヌと離れるより、ずっといい」




"それでもいい"

そう思えるのが本当の愛だって、どこかで聞いた





もしも、Aの言ってることが全て嘘で
俺に復讐するための偽りの愛だとしても

明日には終わる愛だとしても



それでもいい



それでも俺は

この愛しい存在を
何よりも大切にしたい






「A」

「…うん」

「なんでそんな不安そうなんだよ」

「だって…振られるかも、って」


寒さのせいか緊張のせいか
Aの手が震えてる


それをぎゅっと握り直して身体ごと引き寄せた


「っ、」

「Aもわかってないよ」

「え…？」

「全然わかってない」


真っ直ぐ目を見つめて

ちゃんと聞こえるように近づいて





「俺は

Aを愛してる」





人生で初めての

愛の告白をした









.







.







.




「…お

お邪魔、します」

「タオル持ってくるから待ってて」

「う、うん…ありがとう」




あの後

俺の告白を聞いたAは過呼吸になる程泣いて泣いて泣いて

泣き止むまでずっと、土砂降りの中抱き合っていた




落ち着きを取り戻すと、びしょ濡れになった身体が冷え切っていることに気づき


近くの俺のアパートに逃げ込んだというわけだ








「はい、タオル」

「あ、ありがとう…」

「……」

「え？な、何？なんでそんな、じっと見て」

「ふっ」



ウォヌが笑った


胸がきゅんとする




「なぁ
緊張してんの？」

「……するよ、そりゃ」

「なんで？何回も来たことあるじゃん」

「それは、」


今までは

ウォヌは私に合わせてくれてただけで、私の片思いだった



でも今は…




「俺が襲うと思ってる？」

「へっ」

「Aがいいなら襲うけど」

「え、あ、」


じりじりと迫って来るウォヌ


髪の毛の先から垂れる滴が色っぽくて

…死にそう



「まずは風呂入んないとな。風邪引く」

「お、お風呂」

「一緒に入る？」

「！？

む、むむ、無理！無理無理！絶対無理！！」

「そんな全力で嫌がらなくても。

先に入りな。俺の服貸してあげる」

「……」


慣れた様子でスウェットを貸してくれるウォヌ


他の子にも…こんな風に優しくしたのかな


「…

ダメダメ。考えない」




ぶんぶんと頭を振ってバスルームに入った

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