ALBUM５

甘くて甘い_HS ページ33

※ALBUM2「甘くて酸っぱい」のホシカップルです。2人が付き合い始めてからのお話


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8月のある日曜日

天気は晴れ


今日は大好きなスニョンくんがダンスの大会に出る日





「はぁ〜緊張する」

「大丈夫だよ！あんなに練習したんだもん」

「そう…だよね。昨日もみっちり踊って来たし」

「うんうん」

「Aちゃんの蜂蜜レモンも食べたし」

「えっ
あ、う、うん」

「美味しかったよ」

「よ、よかった…です」


嬉しくて胸がドキドキする


スニョンくんと恋人同士になってからしばらく経つけど
この笑顔が私だけに向けられているなんて、未だに信じられない



「それじゃ、リハーサル行って来る！そのまま本番の準備に入るから、終わってから会おうね」

「うん。行ってらっしゃい」


スニョンくんはサークルメンバーのところへ

私は客席に移動して、運良く最前列に


ドキドキしながら待っていると
色々な大学の人たちが次々と登場し、素敵なステージを披露する





「…あ」




そしていよいよ

スニョンくんたちの出番



暗いステージの上

スニョンくんがみんなのバランスを調整して声を掛けている



格好良いなぁ

あの人が私の恋人なんです！って
世界中の人に自慢したい気分






ステージに立っているのは
優しくてにこにこしているスニョンくんじゃなくて




鋭い視線

機敏な動き

お客さんの心を惹きつけるパフォーマンス




誰よりも光り輝いている人









.






.





.








『スニョンくーん！』

『一緒に写真撮って』

『これプレゼントです』

『スニョンくん！今日も格好良かった』

『スニョンくん』


「……」



着替えて出て来たスニョンくんを待つ女の子たち

みんなファン…なのかな？



私は一番後ろでその光景を眺める




可愛い子がたくさん集まって
私なんか目に入らないだろう

そう思ったら寂しくて、自然と俯いてしまう




「Aちゃん！」

「え」

「お待たせ！
俺優勝したよ。見てた？」

「み、見てた…格好良かったよ、すごく」

「ほんと？よかった〜」



みんなに囲まれる中で
私を見つけて駆け寄って来てくれた


嬉しくて
ホッとして

心がぽかぽかと温かくなる



『誰？』

『もしかして…』

『えー、やだ』


「今日は来てくれてありがとう」

「こちらこそありがとう」

「大好き！」

「ふふ…私も」




もう周りの声なんて聞こえない


私の頭の中は
スニョンくんでいっぱい





ーENDー

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