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「協力…」

『まずは連絡先とか教えてほしいな』

「……」

『知ってるよね?』

「知ってる…けど、」

『教えて!お願い。お礼に何でもするから』


断ったら何を言われるだろう


きっと睨まれて嫌なことを言われて
意地悪されるかもしれない


そんなの嫌

怖い


「……」

『どうしたの?Aちゃん
早く教えてよ』


教えたらきっと感謝される
ニコッと笑ってくれるはず


睨まれるより笑ってほしい


でも



「……ごめんなさい」

『え?』

「教えられません」

『…なんで?』


思った通り、ピリピリした空気が漂う


「あの…ウォヌくんは、自分の連絡先を勝手に教えられるのは…嫌だと思うから。
だから、教えられません」

『大丈夫だよ。Aちゃんから聞いたたってことは内緒にするから』

「それでも、事実は変わらない、です。
内緒にしても…私が教えたってことは変わらない。
私はウォヌくんに嫌な思いをさせたくないんです。だから、教えられません」

『……』

「…ごめんなさい」


たどたどしくなりながら気持ちを伝える

すごく緊張して、手には汗をかいてしまった



『うざ』

「……」

『あんたさ、ウォヌくんと仲良いからって調子乗ってるでしょ。良い子ちゃんぶっててうざい』

「…そんなつもりは」

『もういい。あんたなんかに頼まない。気分悪いから口開かないで』

「……」

『ブスで地味なくせに』


冷たい言葉は
矢のように鋭く私の心に刺さった


悲しくて
怖くて
逃げたくなる


でも、私は逃げなかった


思ったことをちゃんと言えたんだ





「A?」

「あっ
ウォヌくん!」

「おはよ」

「おはよう!」

「なんだ。放心状態に見えたけど、いつもより元気だな」


自分の席に鞄を置き

私に近づく


「何か良いことあった?」

「うん!あった!」

「何?」

「あのね、私ね、言えたの!

ちゃんと断れたの!」


一瞬目を見開いたウォヌくん

すぐに柔らかい笑顔を浮かべ、頭を撫でてくれる


「すげーじゃん。やったな」

「うん!」

「嫌なこと言われなかった?」

「……」

「言われたのか」

「あ…で、でもね、大丈夫。怖かったけど、今はスッキリした気持ちの方が大きい」


自分のことなら断れなかったかもしれないけど、ウォヌくんのことだったから

だからこそ強くなれたんだ


「ありがとねウォヌくん」

「ん?」

「ウォヌくんのおかげ」

「や、俺何もしてない」

「ここに存在してくれてるだけでも有難いよ」

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レモン(プロフ) - ゆずテムさん» コメントありがとうございます!えええ嬉しいです(TT)もっと素敵なウォヌくん書く予定だったのに!と悔しく思ってたところで…尊いだなんて有難いコメントを…感謝感激です。また頑張ります! (2018年12月23日 20時) (レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずテム(プロフ) - こんにちは!!ウォヌさん尊すぎです涙涙涙また更新されるのを楽しみにしております!! (2018年12月22日 20時) (レス) id: 9c2c49a1ac (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - あまいくりーむさん» コメントありがとうございます!付き合ってからの2人…なるほど。考えてみますね!私の脳がひらめくまでお待ちください(○´ー`)ノ (2018年11月3日 12時) (レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
あまいくりーむ(プロフ) - お話とっても好きです!楽しかったです!付き合ってからのふたりはどんな感じなのか想像してニコニコしていました。続きのお話書いてくださったら嬉しいです! (2018年10月28日 19時) (レス) id: 9358b5978b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レモン | 作成日時:2018年10月8日 21時

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