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「どうぞ。熱いから気をつけてね」

「……」

「次はりんご剥いて来ます」

「……」


私が作ったお粥を前にしてノーリアクションのハニちゃん

若干悲しくなりながらも再び包丁を握る


「…

意外」

「ん?」

「Aが料理出来るとか意外すぎる…しかも旨いし」

「え!ほんと!?美味しい?」

「やー
お前危ない」

「あ、ごめん」


あまりに嬉しくて、包丁を持ったまま駆け寄ってしまった


「偶に褒めるとこれだよ」

「ごめんごめん。

ねぇ ハニちゃん
本当に美味しい?気に入った?」

「うん」

「やったー!!へへ、嬉しい」

「絶対マズいと思ってた」

「失礼だなぁ」

「…ん、旨い」

「ふふ」


確かめるように一口、もう一口と食べ進めるハニちゃん


「胃袋掴めるかも」

「それはどうかな」

「えー 厳しい」

「俺はそんな簡単な男じゃないから」

「むー」


掴めなかったか。残念

でも、今後の作戦には役立ちそう!


もっと美味しいものを作ってハニちゃんを落とさないと


「はい、どーぞ」

「何これ」

「りんご」

「じゃなくて、この形」

「うさぎだよ〜 可愛いでしょ?」


皮をうさぎの耳の形にして切ってみた

小さい頃はこれがすごく嬉しかったなぁ、なんて思い出しながら


「俺 りんごの皮食えないんだけど」

「え…」

「剥いて」

「…はい。わかりました」


失敗

余計なことだったみたい


パンパンに膨らんでいた風船が萎むように
私の心も萎んでしまった


「そんなんで喜ぶのは子どもとAぐらいだろ」

「そうかなぁ…
ジスなら笑ってくれそうだけど」

「は?ジス?」

「スンチョルも文句言いながら結局食べてくれそう」

「……」


ハニちゃんだって
今はこんなことを言ってるけど

きっと、好きな子にされたら何でも喜ぶんだろうなぁ


…あーあ
また悲しくなってきた


「どうぞ。綺麗に剥けましたよ…っと、わ、あ、うぇ?」


近い

近い近い


さっきまで向こうに座っていたはずのハニちゃんが目の前に


「ど、どう、どうしたの、ハニちゃん」


落としそうになったりんごのお皿は、彼の手でテーブルの上へ


「不思議だ」

「わ、」


更に近づく距離

心臓を吐き出しそう


「俺の部屋にいるのに、どうしてジスとスンチョルのことを考えられるのか」

「…ハニ、ちゃん?」

「俺のことで頭がいっぱいなはずだろ」


頬に彼の手が触れた瞬間


息が止まり

足が震えた



「他の男のことなんて考えるなよ」

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レモン(プロフ) - ゆずテムさん» コメントありがとうございます!えええ嬉しいです(TT)もっと素敵なウォヌくん書く予定だったのに!と悔しく思ってたところで…尊いだなんて有難いコメントを…感謝感激です。また頑張ります! (2018年12月23日 20時) (レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
ゆずテム(プロフ) - こんにちは!!ウォヌさん尊すぎです涙涙涙また更新されるのを楽しみにしております!! (2018年12月22日 20時) (レス) id: 9c2c49a1ac (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - あまいくりーむさん» コメントありがとうございます!付き合ってからの2人…なるほど。考えてみますね!私の脳がひらめくまでお待ちください(○´ー`)ノ (2018年11月3日 12時) (レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
あまいくりーむ(プロフ) - お話とっても好きです!楽しかったです!付き合ってからのふたりはどんな感じなのか想像してニコニコしていました。続きのお話書いてくださったら嬉しいです! (2018年10月28日 19時) (レス) id: 9358b5978b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レモン | 作成日時:2018年10月8日 21時

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