罪深い大型犬に恋をした (ページ48)

今日:4 hit、昨日:10 hit、合計:61,224 hit

48 ページ48

CY「まず、聞きたいことがあります」

ベッドの上にあぐらをかいて座っている私たち

好きな人の前なんだしもっと女の子らしく座ったほうがいいのかなあ、とは思いつつも
もう、気を許してしまっているから今更変えなかった

「はい、」

そう返事をすれば

CY「なんでライブ会場にいたの！？」

ビールを両手で握って私の目を見てくる

「チャニョル、聞いてなかったんだね。
シウにライブのチケットをもらったの、２枚！
で、カフェの先輩と行ったんだ～」

サプライズみたいな感じだったのか～？
と思ってちょっとうれしくなってしまう

CY「いやぁ、びっくりしたんだけど

あ、それよりも！！」

問題が解決したら
すぐ次のこと！

流れるようにあれこれいってくるチャニョルについていけなくなりそう

CY「なんでベクのうちわ！？」

「わ、」

私のビールを持っている両手ごと
チャニョルは自分の大きい手で私の両手を包んできた

こういうこと、無意識でやってしまうチャニョルはつくづく恐ろしい

「ベク君のうちわ可愛かったからさついつい」

CY「ちょっとへこんだんだからな、俺！」

―なんでチャニョルがへこむの

のどまで出てきていた言葉を押し込み

「ごめんね(笑)」

と軽く受け流す

CY「じゃあ、ヌナ、」

ビールをサイドテーブルにおいたチャニョルについついつられて私もサイドテーブルにおく

少し声が低くなったチャニョル

CY「抱きしめてくれない？」

控えめに聞いてくる、

そう甘えるときは疲れている証拠

「しょうがないなぁ」

おさまらないドキドキに気づかないふりをして腕を広げチャニョルを包み込んだ

CY「むかし、よくこうやってたね」

耳元でいうから耳がくすぐったくて身をよじらせる

そうしたらチャニョルは私が逃げようとしていると思ったのかきゅっともっと強い力で抱きしめてきた

チャニョルがもそもそと動くから私の頭は移動してチャニョルの胸に押し込まれていて
ダイレクトに伝わってくる心臓の音が聞こえる

CY「あー、落ち着く」

一向に腕をゆるめないチャニョルに
この時間がずっと続けばいいのに、と思う

．

．

チャニョルの心臓の音がいつもより早いのはたぶん、気のせい