まるでおとぎ話のような話 (ページ6)

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お稽古中も同様、9人のお姫様全員で行うが、常にそばには一人ずつ執事。

‥

CH「お嬢様、お上手ですね。でも、こちらも良いかと思いますよ？やってみてはいかがですか。」

そういって、褒めてくれるしアドバイスもくれるチェンさん。

NY「Aさんの執事はどんな人だった？」

隣に座ってきたナヨンがこそこそと話しかけてくる。

「ん〜、すごい優しくて王子様みたいな人だよ笑」

NY「そうなの？いいなあ笑
私は１日目からすごいのにあたっちゃったよ笑」

「え？どんな人？」

気になって、ナヨンのそばに立つ執事を観察してみると、いたって普通？…

なんか、ちょっとやる気なさそう？あ！あくびした！

え！執事があくび！？

NY「今日起きたら私の部屋にだけ執事しなくてさ、もうびっくりしちゃった笑」

「え？いなかったの！？」

NY「寝坊したって、遅れてきたの笑」

えええーーーーー、完璧すぎるチェンさんにはありえないことだぞ！まさか、あんな完璧なのはチェンさんだけなのか！？

NY「まあでもそれ以外はしっかりやってくれてるんだよね。」

CH「お嬢様たち、何をさっきからこそこそお話してらっしゃるんですか？笑」

「わ！な、なんでもないよ！」

「お嬢様も、続きをしましょう。」

NY「あ！はーい！」

そうやって、ナヨンは執事に呼ばれて戻っていった。やっぱりなんだかんだ執事は執事なんだね。

‥‥

CH「今日は１日お疲れ様でした。初めての１日どうでしたか？」

「んー、思ってたより楽しかったです笑」

CH「それはよかった。」

夜は私の部屋で二人のんびりと話すことになった。

「でも、執事さん達がちょっと頑張りすぎかな？とも思ったかな。」

CH「ふふ、そんなことないですよ。私たちはお姫様をサポートすることがお仕事なんですから。それに、自分のお姫様が笑ってくれるだけで我々は嬉しいんですよ？笑」

なんていい人なんだ…(泣)

でも、もし正式な執事がチェンさんじゃなければ、もうチェンさんのお姫様になることはないのか…

CH「大丈夫です。きっと明日も素敵な１日になりますよ。」

そういって、私の気持ちを読んだかのように優しい笑顔をくれた。

そうだよね、まだ始まったばかりだもん！

しかし、すべての執事がチェンさんみたいな完璧な人だと思っていた私は、明日からの生活で様々な執事がいることを知ることになる…