まるでおとぎ話のような話 (ページ5)

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シャワーをちゃっちゃかすませて、急いで勢い良く扉を開ければ、ずっとそこで待っていたのであろう、さっきの笑顔で立つチェンさんがいた。

CH「急がなくていいといったのに笑」

私のお風呂の速さにクスクス笑うチェンさん。

いや、そこは失礼なのね執事さんよ。

CH「すいません。ではお食事に行きましょうか。朝食は一階でみんなで食べるように準備されております。」

さっきからなんだかにぎやかだと思っていたら、私達の部屋の前は吹き抜けになっており、下を見れば一階でみんながすでに集まって席についているのが見えた。

ふーん、朝食はみんなで食べるんだ。

そう思って、廊下をあるいていると突然目の前に手が差し出された。

「？」

CH「手をおいてください。階段は危ないので。」

片手は腰の後ろに、もう片方を私の前に差し出し微笑む。

なんて、王子様なんだ！白馬がみえる！

いや、それより階段なんて一人で降りれるのに〜…

そう思いながらも、チェンさんのその笑顔に負けてこちらも笑顔で返しながら手を置いて、それはそれはゆっくりと階段を降りた。

階段はみんなからみえるような螺旋階段になっているため、他の姫様たちの視線がいたい…

もちろん執事達は当たり前かのように見向きもしない。

これが普通なんだ…

なれるしかないのか。

そう考えているうちに一階につき、全員が集まったところで食事が開始。

もちろん執事は食べない。

自分のお姫様に料理を届け、食事中はずっとそばで立っている。食事が終わり次第料理を下げる。

「ねえ、私これ嫌いなんだけど！」

「お嬢様、好き嫌いはだめですよ？頑張って少しずつ食べれるようになりましょう。」

…

「ねえ、あなた何歳なの？？」

「お嬢様、お食事中は発言を控えましょう。」

ふーん。

回りの執事のお姫様に対する少しお厳しい会話を聞いて、なんか、これじゃただの世話係じゃんとか思ってたけど、しっかり立派な女性になるためのサポートもしてるんだなと思った。

こんな優しすぎるのはチェンさんくらいなのだろうか、と思いチェンさんを見上げると笑顔でん？というような顔をしてきたため、食事に集中することにした。

‥

CH「今日は、始まって１日のため、午前にお稽古があり、午後は何もありません。」

そのチェンさんの言葉で私の立派な女性になる生活が始まった。