二二の日2. ページ1
2月2日
もう逃げれないよ
｢やめ、て｣
君の後はコンクリートの壁
｢私がいけないの…だから、｣
僕と壁に挟まれて身動きができなくなった君は、またそうやって僕を見上げるんだ
涙で濡れた瞳が僕を煽るって
そんなことくらいわかってるんでしょ？
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今は何時で、天気は晴れなのか曇りなのか、今日の牡牛座の運勢は何位なのか……
慣れたと言えば慣れた気がする
この異様な雰囲気の世界で私は今日も彼の帰りを待つ
情報という概念が遮断されたこの密室は私1人と、テーブル、冷蔵庫、テレビ、ソファ……部屋を出ればトイレやお風呂、キッチンもついてる
一見、充実したように思える空間は彼によって管理されている
お腹がすいたら、カップラーメンを食べれる
眠くなったなら、ソファで眠れる
でも、テレビをつけても映るのは真っ暗な画面
日差しを浴びようと部屋を見渡しても窓なんてない
きっと私を監視しているのであろうカメラ
カメラが喋るわけもないのにじっと見つめてみる
そんな毎日
そんな毎日に耐えていられる私は所詮、女で彼に心底惚れ込んでいるのだろう
その彼も私に心底惚れ込んでいればいいのに、なんて都合のいいことばかり願っている
そうしてまた、いつものようにソファで眠りについた
｢……おきて、｣
ふいに優しい声が私の耳をくすぐる
｢……ジョンイナ、おかえり｣
目を覚ましたら彼が帰ってきていた
ワイシャツ姿の彼の袖は少し血が滲んでいた
｢その血どうしたの？｣
｢あぁ、これ？大丈夫だよ、ちょっと怪我したんだ｣
きっと嘘
また誰かを殴ったのだろうか
彼の逆鱗に触れないように問い詰めたりはしない
そっとしておいて、矛先が私に向いたなら終わりだから
彼は夜になるとひとりで震えていた
いつもは触れないように何もしなかったのに今夜はなぜだか、彼の寝室へ、震える彼の元へ歩み寄っていった
｢ジョンイナ泣いてるの？｣
｢う…うっ…｣
小さな声で何か言っているのが聞こえる
｢……せいだ、全部全部｣
次第に大きくなる声に私はやってしまったと後悔した
｢君のせいだよ、｣
逃げようと立ち上がったのは遅すぎて彼の手に捕まった私はベットへ引き戻される
私をベットに縫い付けるように上に乗っかるジョンイナの表情が苦しそうで、思わず手を伸ばす
ジョンイナは私の首元に頭を埋め、呟いた
｢早く僕から逃げてよ｣
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ねこすけ - 面白いです！更新期待しています！あと小説内容で「セフナヒョン」と書いてありますが、正しくは「セフニヒョン」です！ (2016年10月14日 6時) (
レス) id: adf49a6633 (このIDを非表示/違反報告)
タユ(プロフ) - ちぇなさん» 初めて、こんにちは！コメントありがとうございます(;;)これからも面白いと思っていただけるようがんばりますね！ありがとうございます(´；ω；｀) (2016年3月7日 10時) (レス) id: c002c70c04 (このIDを非表示/違反報告)
ちぇな(プロフ) - 作者さんこんにちは！ここまで一気読みしちゃいました！笑 面白いです！続き楽しみにしてます(^^) (2016年3月7日 5時) (レス) id: 340dca819a (このIDを非表示/違反報告)
タユ(プロフ) - もこライオンさん» 前作の時もコメントありがとうございます！！励みになります。頑張りますね (2016年2月11日 0時) (レス) id: c002c70c04 (このIDを非表示/違反報告)
もこライオン(プロフ) - 続編おめでとうございます！これからも頑張って下さい！ (2016年2月3日 7時) (レス) id: 961e888ca4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：タユ | 作成日時：2016年2月3日 0時
