3 ページ7
「お疲れ様です、お先です」
仕事を終え、会社を出ると既にセフンさんがいた。
セフンさんは私を見るなり、すぐ彼の胸で抱きしめて、私の肩に顔をうずめる。
「はー、Aにやっと会えた」
会社の前で…恥ずかしい、けど嬉しい。
「仕事お疲れ様です。…あの、会社の前は、恥ずかしいです」
「恥ずかしがってる姿も可愛い。ん、行きましょう」
差し出された手に手を添える。
セフンさんの手、というか男の人の手は大きくてゴツゴツして、…わ、指長い爪綺麗！
まじまじと繋がれた手を見ていると、セフンさんに笑われた。
「そんなこの手が珍しいんですか」
「いや…私男の人と手繋いだことって、お父さん以外無いから、新鮮？ですかね」
「じゃあ僕がお父さん抜きでのAと手を繋いだ男一号、ですか？」
「そうなります、ね」
セフンさんは やった、と嬉しそうに目を細めた。
好き、大好き、大大好き。
この幸せを味わえるのなら、彼なりの愛情表現も受け止めてみせる。
…
……
………
マンションを何軒かまわり、ひとまず一旦保留にして考えることにした。
「僕的には、君の会社と僕の会社からなるべく近い所がいいんです」
レストランに入り、ご飯を食べながら意見交換をすることに。
「お互いにとって良いですね！」
「うん。君の会社から近いと、変な男に帰り道一緒に帰ろうだとか、追っかけ回されてもすぐ帰れる」
心配しすぎ…だと思うんですが…
「あと僕の会社から近いと、頑張れば昼休みに帰ってくることができる」
「いや、そこは仕事に専念してください…！」
結局、お互いに意見を曲げず私の会社から電車3本、セフンさんの会社から電車2本と丁度良い場所にあるセフンさんの家に私が行くことになった。
「セフンさん家持ってたんですね…お金持ちです」
「だって僕、Aに出会わなかったら結婚する気なかったんです。独身覚悟の一軒家です」
「セフンさん顔も整っていて、仕事もできて、普通モテるはずじゃないんですか」
「僕基本女性苦手ですからね。Aだけ特別」
テーブルの上で手を強く握られる。
「こんな感情は初めてなんです。だから君を逃したくない。…僕から離れないでください」
だからセフンさんは私のことを徹底的に手元で管理しようとするのかな。
私この時、どういう顔してたんだろ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 917人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「K-POP」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひよこのこ(プロフ) - セフナさん» 本当に更新遅くなってしまい申し訳ないです(；＿；) 好みの作品と言って頂いて嬉しいです。 コメントありがとうございます！ (2016年12月4日 9時) (
レス) id: 5924cafef1 (このIDを非表示/違反報告)
セフナ - 更新がだいぶ前ですが、凄く好みの作品なのでよければ更新お願い致しますm(*_ _)m (2016年10月6日 11時) (レス) id: adf49a6633 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひよこのこ | 作成日時：2016年3月31日 0時
