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まさか本当に憧れていたセフンさんと付き合えるなんて。
隣にいる彼はアイドル並みにかっこよくて、綺麗で、紳士で優しくて…夢みたい。
さっきスマホを弄られたことには驚いたけど。
打ち上げも終わり、セフンさんは私を家まで送ってくれていた。
「今すぐ、結婚したい」
斜め上に視線を上げると、セフンさんは私をしっかりと捉えて見つめていた。
これはカップルの冗談ではなく、真剣に言っているんだ。
「…えっ？嬉しいんですが…もう少し先じゃ、駄目ですか？」
「…なんで？」
空気が少し張り詰めた感じになるのが分かる。セフンさんは眉を顰めていた。
「今仕事が軌道に乗ってて、楽しいし、もうちょっと仕事だけに専念したいな、って思ってるし、セフンさんの事ももう少し知ってからの方がお互いにとって良いと思うんです」
セフンさんの足が止まる。
「言ったよね。君は仕事も何もできなくていい。しかも僕のこと骨の髄まで愛してくれるなら時間は問題ではないです」
「…だけど…痛っ…！」
セフンさんが私の首に歯を立てている…？
両肩をがっしり掴まれて、上手く抵抗ができない。
痛すぎて、涙出そう。
セフンさんは首から歯を離すと、私の顔に顔を近づける。
「聞き分けの悪い子にはお仕置きが必要です、よね？」
お仕置き…？
こんなの従うしか、ないじゃない。
目の前に妖しく笑っているのは誰？
私が知っているセフンさんじゃない。
戸惑いと恐怖から涙が自然と出てくる。
「…泣いてるAも可愛い。君はとても妖艶で魅力的です。だから男たちは放っておかない。早く僕の手元に置いておかないと」
何を言っているのか分からない。
セフンさんが、少し怖い。
「…せめて一年待ってください。それまで、同棲はどうですか？」
恐怖で声が出なくなって、凄く小さい声になってしまった。
だけどセフンさんは聞こえたみたいで、暫く考えてから私の頭を撫でた。
「…好きだから、同棲で我慢します。お仕置き痛かった？」
“お仕置き”とは違って、優しく、壊物に扱うように私に触れる。
「痛かった、です」
そう言うとにこりと微笑んだ。
「良かった。その痛さ、忘れないでくださいね」
これって俗に言う束縛？ DV？
違う。愛だよ。
多分、彼なりの愛情表現なのよ。
きっと、首を噛まれた時から貴方の毒が私の身も心も蝕んでる。
貴方の毒牙のせいで、全身が痺れた私はもう貴方から逃れられない。
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ひよこのこ(プロフ) - セフナさん» 本当に更新遅くなってしまい申し訳ないです(；＿；) 好みの作品と言って頂いて嬉しいです。 コメントありがとうございます！ (2016年12月4日 9時) (
レス) id: 5924cafef1 (このIDを非表示/違反報告)
セフナ - 更新がだいぶ前ですが、凄く好みの作品なのでよければ更新お願い致しますm(*_ _)m (2016年10月6日 11時) (レス) id: adf49a6633 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひよこのこ | 作成日時：2016年3月31日 0時
