Call my ... stage5 (ページ46)

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だが光輝の歩みは止まらない。

　「離せグガ。お前は部屋の外に行ってろ」

震えあがりそうな程低い光輝の声。

前を向いたまま止まろうとしない。

YS「ぼ、僕に手を上げたりしてこっ困るのはそっちだろ！？
　いい加減にしないと」

　「口開くんじゃねぇよ下衆が。
　てめぇの声なんざ一秒も聞いてたくねんだよ」

YS「なんて口の利き方っ」

　「てめぇがなにしてきたかこっちは全部知ってんだ。
　楽に死ねると思うなよ」

ジョングクを半ば引きずったまま監督に手が届きそうな所までやってくる。

YS「ひっ！たすけて」

　「やめて光輝ヒョン！！！！！そんな人に触らないで！！！！」

ひと際甲高くジョングクが叫んだ。

我に返ったように背中のジョングクに気が向く光輝。

　「グガ・・」

JG「もう帰ろ？・・
　俺をここから連れて帰って。
　お願い。
　ヒョン・・」

ジョングクが震えている事にようやく気が付いた光輝はしがみ付いてくる腕にそっと手を重ねた。

進む足を止めて、もう一度監督を睨む。

　「二度と、オレ達の前に顔出せないようにしてやる」

手を出してこないとわかった監督は油汗をかいた顔で取り繕うように笑った。

YS「君にいったいなにができるって」

　「てめぇがオレを知らなくても、オレはてめぇの名前を覚えたからな。
　ただのダンサーに何ができるってあざ笑ってろよ。
　オレのアウに手出そうとしたこと一生後悔させてやるからな」

吐き捨てると光輝はジョングクを傍らに抱いて部屋を後にした。

ホテルの正面玄関に乗りつけて待たせて置いたタクシーに乗り込む。

ジョングクは光輝にしがみついたまま俯いていた。

運転手が行き先を聞こうと顔を傾けたまましばらく沈黙する。

少し考えた後、光輝は行き先を告げた。

　

･

　

　

MG「光輝にジョングガ？どうしたんだ2人揃って」

光輝がジョングクと訪れたのはBIGHITの事務所だった。

マネージャーが最初に二人に気が付いて駆け寄って来た。

　「俺PDに話があるからちょっとグガ見ててヒョン」

ジョングクの腕をマネージャーに委ねるとジョングクはそのままマネージャーに抱き付いた。

MG「うお、なんだおい。グガ？
　どうした。お前監督と顔合わせに行ってたんだろ？なんで泣いてんだ」