Call my ... stage5 (ページ4)

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光輝は今まで経験したことがない状況にどうしたらいいのかもわからず自暴自棄になっていた。

怒りに任せて役立たずな体を乱暴に扱うと少しだけ気分が晴れる様な、でもまたすぐに自己嫌悪に陥ってイライラする悪循環の中にいた。

PD『練習生たちの面倒を見てみるか？』

ふとするとPDの言葉が頭の中で何度も再生される。

学生時代に何度かバイト代わりに民間のダンス教室でインストラクターをやったこともあれば、馴染みの事務所の練習生の面倒を見た事もあった光輝だが、今回は素直に受け入れられなかった。

　(仕事に復帰しなけりゃ、表舞台から引きずり下ろす・・・ってことか・・？)

もう一度立ち上がって踊ってみるのだが、やはり納得がいかずやたら息が切れる自分にまた腹が立って床に体を投げ出し地団太のように拳をぶつける。

　「ちくしょう！ちくしょう！ちくしょう！！！」

▢「いっ！」

　「！？」

固い床の感触が突然柔らかいものに変わったのと同時に声が上がって光輝は飛び起きた。

YG「いてぇな。なにしやがんだ」

床と光輝の手の間にあるのはSUGAの足だった。

　「なん・・・」

YG「どけろよ、手」

SUGAの足の上に手を置いたままだった光輝が慌ててそれをどける。

　「なんだよ、なんでここがわかった」

YG「たまたま通りがかっただけだ」

　「は？」

ここは光輝が昔から一人で練習に使っている場所で、防弾少年団の誰にも教えてことはないはずだった。

　「何の用だよ」

ふいっと視線を外して光輝が不貞腐れた声をあげた。

YG「なんだお前、宿舎にいる時は平気な顔してるくせに」

SUGAの言葉にむっとする光輝。

　「うるせぇな」

YG「妙に焦ってんのな。だせぇ」

　「あ？」

光輝がSUGAに振り返って睨みつけた。

YG「別にステージの真ん中に立つわけでもねぇのになに焦ってんだよ」

　「・・てめぇには関係ねぇだろ」

YG「関係ないっちゃ関係ないけど、お前がさっさと仕事復帰してくんねぇとマンネ達がうるせんだよ。ベッドルームでコソコソ喋られんのもうぜぇ」

　「・・・」

宿舎では平静を装っていたつもりがダダ漏れだった事を知らされて押し黙る光輝。

YG「こんなとこに隠れて一人でウジウジしててどうにかなんのかよ」