By your side (ページ5)

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「まだ韓国語よくわからなくて、早口で話されると何を言ってるのか・・・えへへ。[英語]英語でお願い出来ますか？」

申し訳なさそうな顔をして頭を下げた。
女子たちは言葉に詰まって後ずさりする。

女子B「な、なによこいつ。韓国語もまともにわかんないくせに」
女子A「さっさと日本に帰らないともっとひどい目に合わせるんだからね！」
女子B「行こっ」

それだけ言うと、慌てた様子で走り去っていった。

女子たちの背中を見送って、Aは落としてしまった袋を拾い上げる。

　「はぁ・・・」

ため息をつく。

XM「・・・泣くかな？」

尚も身を隠したまま様子を伺うミンソクは、Aの次の行動を見守っている。

　「いじめってほんとにあるんだ。ドラマの中だけで誇張してるだけだと思ってたけど。フフ」

Aは一人ごちて小さく笑う。

XM「笑うか普通。ってか韓国語わかってんじゃん」

面白い場面に遭遇して満足そうに微笑む。

Aは袋の中を心配そうに覗いていた。

　「あちゃー。みんなに頼まれたものなのに・・・・いたっ」

左手がビクリと揺れて、小さい悲鳴が上がった。

XM「ん？どっか痛めたのか？」

どこを痛めたのかミンソクからはよく見えなかった。

　「いてて・・・とりあえず持って行かなきゃ。中身無事だといいけど」

そう呟くと、彼女はまた元気よく駆け出した。

それを見届けたミンソクはにやりと笑う。

XM「なかなかいい根性してんじゃん」

そして自分も彼女の後から練習室へと戻った。

　「お待たせしましたー!」

練習室のドアを元気よく開けて中に入る。

SE「お待ちしましたー！おなかすいたー！」
LH「ありがとね、大変だったでしょ」

メンバーが食べ物に集まってくる。

　「平気です。えへへ」

伸ばされた手に袋を渡して労われた言葉に照れ笑いで答えた。
ところが

TA「わ！なにこれグチャグチャになってるよ？」
SE「えー！」

案の定、袋の中身は惨事になっていたらしい。

　「あ・・・あはは。実は戻ってくるときに転んじゃって」

左手を背中に隠して申し訳なさそうに頭を下げた。

BH「なにやってんだよー」
LY「どこか怪我しなかった？」

レイの優しい言葉に小さく微笑み返すがすぐに消沈した顔になる。

　「平気です。あの、食べられそうにないですか？」

袋を漁っていたセフンがふくれっ面になった。

SE「もーなにやっての～夜食台無しじゃん」

　「ごめんなさい」

もう一度深く頭を下げて謝罪した。