By your side (ページ25)

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SE「なーに言ってんの。また買い出しとか行くんだしいじめっこに遭遇するかもでしょ。ほら」

セフンは掛けられた布団をめくって Aの腕を掴むと引き寄せて自分の上に寝かせるようにした。

　「ちょっと、重いでしょ？部屋に行くからいいってば」

SE「うるさいですー」

布団をかけて逃げられない様に抱き締める。
さして抵抗しなかった Aは小さくため息をついて大人しくセフンの上にいる。

　「いじめっこはまた遭遇しちゃうかなぁ」

ぼそっと呟く。

SE「こわい？」

初めて聞く後ろ向きな声にセフンが聞いた。

　「ううん。アメリカにいた時も結構やられたし慣れちゃった。
　飽きてくれるまでほっとくしかないし」

Aはそれほど後ろ向きではなかった。

SE「韓国の前はアメリカにいたの？」

英会話も出来ていた初日を思い出してセフンが言う。

　「うん。英会話を習得したかったの。アメリカのドラマも大好きだから」
SE「ドラマオタク」
　「うへへ」

小さい体に有り余るバイタリティー。セフンはこっそり、すごい人だなぁと感心した。

SE「韓国楽しい？」

ふと口をついて出る。

　「うん！みんな優しいしおもしろいし。あ、セフンはイジワルだけど」
SE「こんなに優しい俺をいじわるだなんて！」
　「いつかぎゃふんと言わせてやるんだから」

セフンの上で少し上体を起こして、顔を覗き込みながら鼻息を荒くするA。

SE「ぎゃふん」

ぺろっと舌を出して、難なくセフンが言ってのけた。

　「もー！可愛くない！可愛くないマンネだよ！タオもジョンインも可愛いのに！」
SE「えー。俺は俺でしょー」
　「セフンとタオとジョンイン以外はみんなオッパだから３人を可愛いしたいのに！」
SE「俺は可愛い出来ないってか」
　「いじわるするもん！」
SE「だって楽しいんだもーん」

けらけらと笑うセフンに Aは胸のあたりを拳でぽかぽか叩いた。

　「このっこのっこのっこのっ」
SE「いたた、いたい、いたいってば。こんにゃろ！」

ソファの上で器用に体を動かして、上に乗せていた Aを抱きすくめて体の下に追いやる。

　「うきっ！ずるいよ！でっかい体で押さえ込まれたら動けないじゃん！」

ジタバタともがく Aだったが到底かなう訳がない。

SE「だからやってんでしょ。ってか、うきってなんだよ猿か」
　「もー！絶対なんか仕返ししてやるからね！」
SE「はっはっはー。いつでも挑戦してきたまえ」

余裕綽々とした顔。