By your side (ページ15)

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「・・・ジョンデ」

見つかった、といわんばかりに肩をすくめて振り返るA。
顔の下半分を覆った手は、指の間から血が零れていて惨事は一目瞭然だった。

JD「A！？鼻血出てる！」

驚いたジョンデが駆け寄って肩に手を置く。

　「うへへへへ」

どうしたらいいのかわからないAがおかしな笑い方で答える。

JD「笑ってる場合じゃないよ。あー、血だらけじゃん」

　「上向いたらだめだって言うじゃんね」

Aなりの考えで座っていたとわかったが、放っておくジョンデではない。

JD「とにかくこんなとこにいても仕方ないし行くよ」

携帯と買い物袋を持って、手を握ってAを立たせる。

　「え、止まるまでここにいるよ」

立たせてもらったが足を動かすことを拒否するA。

JD「だーめ。他の人が見たらびっくりしてオオゴトになっちゃうよ。いいからおいで」

肩に手を添えて、歩くように促してくる。
Aは立たされたことで少し上を向いているため足元が見えず恐々な様子だった。

　「あ、お、待って待って。前が見えない」
JD「連れてってあげるから」

Aの横に並ぶ形になって、顔を隠している手をそっと握るジョンデに慌てて

　「あー、触っちゃダメだよジョンデ。血が付いちゃうよ」
JD「そんなの洗えば平気だって。いいから、ほら。行くよ」
　「おっ、わっ、あー」

されるがままにジョンデに付き添われてよたよたと練習室に戻って行った。

JD「タオルの予備持ってる人いるー？」

練習室に入るなりジョンデが大声で呼びかけた。

LH「えー？なんで？なんか使うの？ってどうしたの A、血だらけじゃん」

入り口に近づきながら問いかけに答えたルハンが Aの様子に気付いて声を上げた。

　「うへへー」
LH「へんな笑い方してないで。鼻血？それ鼻血かー」
　「うへへへへ」

みっともない姿を見られてAは笑って誤魔化す事しか出来ない。

LH「ギョンスー！余分にタオル持ってないー？」

いつも準備がいいギョンスにルハンが声を掛ける。
呼ばれて近づいてきたギョンスも

KS「なに？ちょっ、A、どうしたのそれ」
BE「ぎゃっ血だ血」
CY「うおー！鼻血じゃん。だらだら」

次々にメンバーがAの状態を見て声を上げる。

TA「なになに。ちょっとー。ヌナ女の子なのに顔はだめでしょー。鼻血久しぶりに見た」
SU「大丈夫？」

　「うん、平気ー。ちょっと肘が当たっちゃって」