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その日は事務所の練習室で1人、Aは練習をしていた。
誰もいない練習室でダンスに没頭しているA。
ドアが開いた事にも気が付かず踊っている。
足音に気が付いた時には、隣で誰かが踊っていた。
ちらりと目をやると、女性のように綺麗な顔立ちの細身の男性が一緒になって踊っている。
(ジミンソンベじゃあるまいし誰だろこの人)
すぐ視線を鏡の自分に戻してお構いなしにAは踊った。
同じように踊っていたはずが、次第にダンスバトルのようになって二人向かい合って踊っている。
息が上がって苦しくても、汗が目に入っても二人は止まらない。
1時間以上2人は踊っていた。
(ちくしょう。何なんだこの人。悔しいけどめちゃくちゃ上手い。スタミナすごい・・・)
足がもつれて転びそうになるのを堪えてAが舌打ちをする。
曲の終わり。
ピッという機械音がして次の音楽が聞こえてこなかった。
オーディオの方を見るとジョンインが立っていた。
JI「なにやってんだよテミン」
Aは隣に立つ男性を改めて見た。
TM「なんで止めたのジョンイン」
「ジョンインソンベ?・・これ誰?」
無礼にもその人を指さしてAが言う。
JI「お前いろいろ失礼すぎ。先輩グループだぞ」
「なに先輩ですか?すみません、不勉強で」
ジョンインが答えてくれないのでテミンと呼ばれた男性を見るA。
TM「もっと踊りたい〜」
テミンは子供の様にじたばたと足踏みをした。
JI「俺と遊びに行く約束してたのに汗だくになってんじゃん」
TM「あー、しまった。だって楽しくなっちゃって」
「あ、SHINeeのテミン?先輩?ですか?」
二人のやりとりを聞いていてようやく気付くA。
JI「全部クエスチョンつけるな。そうだよ、イ・テミン。挨拶しな」
「NAKEDのAです。はじめましてテミン先輩」
Aはきちんとお辞儀をした。
TM「この子がジョンインの言ってた生意気なヨジャ?」
JI「そ」
「どういう紹介の仕方ですかジョンインソンベ」
JI「ほんとの事じゃん」
Aがジョンインを睨むがジョンインはつんと返す。
TM「もすこしやろうよー、ジョンインもさほら」
ねだるようにジョンインの腕を掴むテミン。
「シャワー浴びて出掛けて下さいよ。練習の邪魔です」
音楽を流そうとオーディオの方へ足を向けるA。
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作者名:〜NAE〜 | 作成日時:2018年3月4日 18時