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審査員2「まぁまぁ、オーディションのリハーサルだと思ってちょっとやってみてよ。練習してきたんだろう?」
審査員はにこにこしながらそう言った。
「はぁ。TWICEの曲ですけどいいんですか?」
審査員2「構わないよ。見せて」
そこまで言われて、少女は用意してきた音楽をステージ上にいるデッキの係に渡してオーディションを受けたのだった。
「ありがとうございました。すみませんでした」
なぜか静かになった会場にお辞儀をして、少女はステージから降りた。
関係者「君、ちょっとこっちへ」
オーディションの結果を待つことなく帰ろうとしていた少女をスタッフらしき人物が止めた。
「はい?出口こっちですよね」
関係者「話があるから会議室で待ってて欲しいんだ」
2人目の審査員のようにニコニコしながら言ってくる。
「いや、帰らせてください。私ここに用ないんで」
関係者「まぁまぁ。お茶でも飲みながら、ね」
半ば押し切られるようにして別室に連れていかれてしまった。
ペットボトルのお茶とお菓子まで置いてあるその部屋に1人ぽつんと佇む少女。
先ほどのスタッフらしき人は世間話を少ししていなくなってしまった。
(なんで帰してくんないんだよー。怒られるのかなぁ?他の事務所の曲でもいいって言ったのそっちじゃん・・・あーぁ・・JYPのオーデ次いつあるんだろう・・・)
項垂れているうちに長机に頬がついて不貞腐れた表情でため息をつく少女。
長い時間隔離されて、ようやくドアがノックされた。
▢「待たせて悪かったね」
少女はしぶしぶ立ち上がってドアの方を向く。
「はぁ。今日はすみませんでした」
頭を下げて少女が言うと、入って来た男性は少女と向かい合う場所に座って笑いながら言った。
▢「どうして謝るんだい?」
顔を上げると少女にオーディションを受けさせた審査員だと気付いた。
「事務所間違えてオーディション受けてしまってすみません。反省してますのでどうか許して下さい」
そう言った少女に座るよう促す審査員。
▢「君本当に面白いね」
「そうですか?」
▢「TWICE以外は考えてないのかい?あのグループも特に追加メンバーは考えてないようだけど」
「TWICEしか考えてません。とりあえず事務所に入れてもらってねじ込む隙を伺いたいと思ってます」
▢「大物なのかバカなのか実に興味深い」
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作者名:〜NAE〜 | 作成日時:2018年3月4日 18時