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セフンは形容しがたい気持ちに苛まれていた。
コンサートが終盤に差し掛かる。
チャニョルの顔に疲れが見えた。
昨日の今日で、いくら座っているだけだと言っても爆音と照明、渦を巻く声援に体力はどんどん削られていくだろう。
ベッキョンがずっと車いすの傍らについていた。
左手で持っているマイクが落ちかけた。
ベッキョンがすかさず受け止めて素知らぬ顔で両手に持つ。
Aはずっとチャニョルを見つめていた。
知らぬうちに涙が溢れて、チャニョルの姿がぼやけてしまう。
チャニョルも、うっかりすると手放してしまいそうな意識をAを見つめる事で繋ぎ止めていた。
CY(終わるまで、ここにいなきゃ)
最後のMC中。会場の笑いを誘う内容は耳に入ってこない。
CY(あいつが見てる。大勢のファンがいる・・・しっかりしなきゃ)
歯を食いしばる気持ちで、必死に作り笑いをみんなに見せていた。
初日ラストの曲は「Sing for you」
マイクを掴む手の力が戻ってこない。
察知しているベッキョンがチャニョルに顔を近づけて、一本のマイクでわざわざ歌った。
歓喜の声が沸き上がる。
ベッキョンの采配でチャニョルの不調を誤魔化し、コンサートは無事に終了した。
終了した途端、Aは出入り口へ駆け出した。
出待ち目的のマナーの悪いファン達と一緒になるのも構わずに会場の外へと飛び出した。
(今すぐ傍に行きたいけど・・・病院に戻らなきゃ。裏には行けない)
携帯の電源を入れながらタクシー乗り場へと早歩きをしている。
すると携帯が震えた。
(だれ？え！？ベッキョン！？)
画面に表示された『カンアジ(子犬)』はベッキョンの登録名だ。
「もしもし！？どうしたの！？」
コンサート終盤のチャニョルの状態に気付いていたAは思わず叫んでいた。
BH『その様子じゃ気付いてるねヌナ。今どこ？』
「タクシー乗り場に向かってるっ」
BH『あー、引き返してきて。マネヒョンが迎えに行くから』
「大丈夫なの！？」
周りにはたくさんファンがいる為当然名前など一言たりとも出せない。
ベッキョンは主語のない言葉も的確に理解していく。
BH『ごめん、失神した』
「っ！」
息を呑むA。
BH『すぐ病院に運ぶからヌナも一緒に来て』
「私を拾うより先に送ってあげて！」
Aが涙を堪えている様子が聞き取れた。
BH『目が覚めた時にヌナの顔一番に見せたいから一緒に行こう。お願い、落ち着いて戻ってきて』
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〜NAE〜(プロフ) - JMさん» ありがとうございます(´；ω；`)ｳｯ…ありがとうございます(´；ω；｀)ﾌﾞﾜｯ 温かいお言葉にとっっても励まされます( ﾉД`)ｼｸｼｸ…これからもよろしくお願い致しますっっっ (2017年10月17日 22時) (
レス) id: b1ae71ac5c (このIDを非表示/違反報告)
JM(プロフ) - すごく面白いです。これからも更新楽しみにまってます！ (2017年10月17日 14時) (レス) id: e72fe5dfc5 (このIDを非表示/違反報告)
〜NAE〜(プロフ) - Natsumiさん» こちらこそコメントありがとうございました(´；ω；`) とてつもなく嬉しいお言葉をありがとうございます！これからも頑張りますのでよろしくお願い致します(´；ω；`) (2017年10月3日 6時) (レス) id: b1ae71ac5c (このIDを非表示/違反報告)
Natsumi(プロフ) - まだ話は終わってないですが、感動しました。いつなくなるかわからない愛されてる瞬間を一つも逃さず見つめるのに忙しい』という、セリフとても心にグッときました。このような作品を書いてくださり、ありがとうございす。これからも応援しています。 (2017年10月2日 22時) (レス) id: 0ebe569505 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：〜NAE〜
| 作成日時：2017年9月28日 17時
