SHINE. (ページ25)

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ーボムジュ sideー

「ぐわぁぁぁぁ」

BZ「いきなりデカイ声出すな」

「だって明日ですよ?!心臓壊れる」

BZ「上田さんは強心臓だって言ってたぞ」

「それはきっと私じゃないです...」

いよいよ明日はこいつにとって運命の日
一応チーム決めって言う名目だけど、チームへの加入が正式に決まる最終試験って言ってもいいだろう

作業室のイスにだらんと座って天井を見てる新城A

練習を重ねるうちにパーソナルスペースの広さと、こいつが持ってる特有の雰囲気で、緊張と礼儀の壁は驚異的な速さで壊された
まぁずっと男社会の中で生活していればある程度の免疫は出来てるんだろ。腹が出てるのに気にしないあたりが玉に瑕だ

BZ「どの順番でやるのか決めたのか?」

「自分じゃ決められないんでマネージャーさんに適当に曲かけてもらう作戦」

BZ「そりゃいい作戦だこと」

「それよりもメンバーが全員ちゃんと見てくれるかが問題ですよ」

BZ「なんだそれ、ギュリから何か聞いたのか?」

「そりゃあ、ねぇ?」

新メンバー加入評価は、あいつらのイメージダウンになることしかないな
態度然り、掛ける言葉然り
表では当たり障りなく接してるリーダー達も、やる気のない練習生には大分きついことを言うときもあった
まぁ一部はちょっと違う意味できついことを言ってたりもしてたし

ギュリも俺も、評価的には申し分ないくらいのレベルだけど、メンバーとして受け入れられるためにはそれだけじゃダメなことは100も承知だろうし
酷いことをされてもめげない強靭なメンタルを持っていないと、この先何もできやしない

「ボムジュさん、明日私全部決められますかね」

BZ「全部決めなくてもいいだろ」

「いやダメなんですきっと。いつもそうやって中途半端でチャンスを逃してきたから」

BZ「そんなに自分追い詰めてどうするんだよ」

「日本では“背水の陣”って言うんですけど、もう後がないくらいの時に人って覚悟が決まるって言う意味なんです
本当にその時にならないと分からないですけどね」

BZ「ふーん、そうか」

今までのやつよりは、立ち向かう気持ちの強さはあるみたいだな
心なしか表情も楽しそうで、本当に化け物みたいなやつがきたもんだな

「...でも怖い!どうしよう死ぬ!」

今座ってるイスがジフニのイスだって言ったら本当に死にそうだから、これはまた今度伝えてやろう