心が動く ページ9
『…何よ。なんでそんなこと言われなきゃいけないわけ？
誰に向かって“不要”だなんて……
こんな生意気な子いらない。一緒に暮らせるわけない。
あんたなんか産まなきゃ良かった』
怒りを抑えられない様子のソヨンさんが、セフンに向かって再び心無い言葉を告げる
「どうして…
自分の子どもにそんなこと言うなんて…信じられない」
『あなたもさっさと消えて。目障り』
「なっ」
『セフンも連れてって良いわよ。あげる。もういらないから』
「セフンはものじゃない！！」
『……』
「いるとかいらないとか、そんな風に扱わないでください。
確かに産んだのはあなたなのかもしれません。そういう意味では母親かもしれません。
だからって、あなたのものだなんて誤解しないで」
この世にたった一つの大切な命
彼を自分のものとして扱う権利は誰にも無い
「セフンはあたしが連れて帰ります。
誰よりも大切にして
あなたのような人に傷つけられることがないよう、全力で守っていきます」
『…好きにして。もう関係無いから』
「そうですね。好きにします。
先程は感情的になり、失礼な態度を取ってしまい申し訳ありませんでした。
もう二度とお会いすることは無いと思いますが、どうぞお元気で。さようなら」
セフンの大きな手を強く握り
引っ張るようにして歩き出した
呼び止められることもないし
後ろを振り返ることもない
これで、完全に別々の道を歩んで行くんだ
完全に
別々の道を
・
・
・
本当にそれで良いのかな
さっきは一方的に“連れて帰ります”なんて言ったけど、セフンの気持ちは？
あたしの方こそ自分勝手だった？
「……」
「ヌナ？」
「ごめんセフナ」
「え？」
立ち止まったあたしを見て不思議そうな顔をする
「勝手に連れ出しちゃってごめん。あたし自分の感情だけで動いて…本当にごめんなさい」
「急にどうしたんですか」
「反省したの。怒りで周りが見えてなかった。
今からでも戻る？何か言い残したことは」
「大丈夫です。もうあの人に会うことはありません」
「でも…」
「帰りましょう」
「……」
「帰りたいんです。家に帰りたい」
「家、に…？」
初めて聞いた言葉
そして
今まで見たことがないくらい穏やかな表情
「……うっ、うぅ」
「え？なんで泣くんですか」
「だって〜…ううぅ」
「…
ははっ」
「ちょ、何笑ってんのよー！」
「嬉しいんですよ」
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みっちゃん(プロフ) - レモンさんいつもお疲れ様です（ ; ; ）いつも作品読ませていただいてます。今回の作品も本当に大好きです！！！これからも活動頑張ってください！！応援してます！ (2020年3月29日 23時) (
レス) id: b9bee3a82b (このIDを非表示/違反報告)
NATZU - 更新ありがとうございます！セフン良かったですね！親すごいムカついたけどスカッとしました。次も頑張ってください、応援しています！ (2019年5月26日 15時) (レス) id: d9ea95abc6 (このIDを非表示/違反報告)
アヨン(プロフ) - 楽しみに連載待ってます！応援してます！ (2019年5月17日 21時) (レス) id: 4ca93bc7ad (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - ミサさん» ありがとうございます！そう言って頂けると励みになります(o^^o)のろのろですが更新頑張ります！ (2019年5月8日 18時) (レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ - 読んでてすごい面白いです！これからも更新頑張ってください！楽しみにしてます笑 (2019年4月27日 23時) (レス) id: e0c9fa60e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモン
| 作成日時：2019年4月27日 14時
