家族の形 ページ39
口を開けて固まったソヨンちゃんを残し
あたしたちは大学を出た
「…悪かったな。勝手に来て」
「……」
「怒ってんのか？」
「……」
「でも
俺、あいつのこと殴ってないし。約束通り我慢したんだから良いだろ
…って
え？」
「ううっ…」
「は？泣いてんのか？なんで」
あたしの涙を見てわかりやすく動揺するベッキョン
今日はよく喋るなぁ
「うっ、ぅ」
「おい」
「だいじょぶ…怒ってるんじゃ、ない」
お母さんやみんなのことを悪く言われるのが悔しかった
ベッキョンが
ソヨンちゃんの言葉を否定して
あたしを肯定してくれたこと
すごく嬉しかった
感情がごちゃごちゃで、涙が止まらない
「……子どもかよ」
呆れたように呟く声が聞こえて
そのまま
温もりに包まれる
「ベッキョナ？」
「何も言うな」
「……」
「こんなの、最初で最後だ。黙っとけ」
言葉は強いのに
抱きしめる腕は優しい
初めてのことで何がなんだかわからないのに
最後って
なんか、寂しい
「…
…ありがとう」
「何が」
「助けに来てくれて、ありがとう」
「…うん」
不器用なベッキョンの優しさ
あったかくて
安心した
.
.
.
「ヌナ
大丈夫ですか？殴られませんでしたか？」
「ふふ、大丈夫だよ。心配かけてごめんね？」
家に着くと 玄関から飛び出すようにして迎えてくれたセフン
夕方になってジョンインが帰って来ると
彼も、セフンと同じ表情をしていた
「大丈夫。本当に大したことないから」
「ベッキョニヒョンが様子見に行って、そのまま助けてくれたんです」
「え……ヒョンが？」
「…ただ話をしただけ」
「……」
2人の間に流れる微妙な空気
何これ
「何だかんだ
ベッキョニヒョンもヌナのこと好きなんですよね」
「はぁ！？」
「……」
「嫌いなんですか？」
「き、らい…じゃ、ない……けど」
「それなら好きでしょ？
俺と同じですね」
「…ん？」
「あぁ
セフンね、まだ好きと嫌いしかわかんないのよ。細かい感情は難しいみたい」
「……」
「俺も好きです。ヌナのこと」
「！」
「どうしたのジョンイナ。ふふ、ありがと」
「……」
「……」
家族
それは一つの定義の中に収まるものではない
色々な形があって
他人には理解出来ないこともあるかもしれない
それでもあたしは
始まったばかりのこの家族を
大切に守っていきたい
ーENDー
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みっちゃん(プロフ) - レモンさんいつもお疲れ様です（ ; ; ）いつも作品読ませていただいてます。今回の作品も本当に大好きです！！！これからも活動頑張ってください！！応援してます！ (2020年3月29日 23時) (
レス) id: b9bee3a82b (このIDを非表示/違反報告)
NATZU - 更新ありがとうございます！セフン良かったですね！親すごいムカついたけどスカッとしました。次も頑張ってください、応援しています！ (2019年5月26日 15時) (レス) id: d9ea95abc6 (このIDを非表示/違反報告)
アヨン(プロフ) - 楽しみに連載待ってます！応援してます！ (2019年5月17日 21時) (レス) id: 4ca93bc7ad (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - ミサさん» ありがとうございます！そう言って頂けると励みになります(o^^o)のろのろですが更新頑張ります！ (2019年5月8日 18時) (レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ - 読んでてすごい面白いです！これからも更新頑張ってください！楽しみにしてます笑 (2019年4月27日 23時) (レス) id: e0c9fa60e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモン
| 作成日時：2019年4月27日 14時
