許せないこと ページ35
「えーっと…これは、
ちょっとぶつけて」
「どうやったらそんなとこぶつけるんですか」
「ほら、こうやって転んで、それで」
「ヌナ」
「……」
ダメだ
どう頑張っても誤魔化せない
叩かれたことを話したら、2人は自分たちのせいだって思うかもしれないのに…
「あ」
「？」
「ベッキョナ」
眠たそうな顔をしたベッキョンが
あたしたちの方へゆっくりと近づいて来る
「…
…お前」
「へ？」
「それ、誰にやられた」
「…これ、は
ちょっと転んで」
「嘘つくな」
「……」
「転んで出来た傷か殴られて出来た傷かなんて、見ればすぐわかる。
それで
誰にやられたんだ」
ベッキョンの目が
いつもと違う
怒っているのか
悲しんでいるのか
…これは直感だけど
ベッキョンは自分の過去に重ねて
"殴られた"ということに、過敏に反応しているのかもしれない
「腫れて赤くなってる。それなりに強い力でやられたんだろ」
「あの…これは、」
「女か」
「……」
「女にビンタされるって
何か恨みでも買ったか？」
何も言ってないのに
どんどん真実が明らかになる
「俺たちに嘘をつくってことは
俺たちが原因で恨みを買った…ということですか？」
「あっ…
違うの、ジョンイナ。そうじゃなくて」
「もしかして
前にスーパーで会った人じゃないですか？俺が失礼なことを言って怒らせてしまった」
「あぁ…あの人」
「お前ら知ってんのか？」
「はい。一度だけ会ったことがあって」
「明らかに悪意のある視線でヌナのこと見てたんです」
「待って、違う…あたしは大丈夫だから」
「同じ大学なのか？」
「……」
「名前は？」
「ベッキョナ
本当に大丈夫だからこの話は忘れて」
「何が大丈夫なんだよ」
「っ、」
「お前が悪くて殴られたわけじゃないだろ。理由を知らなくてもそれはわかる」
「……」
「たとえお前が大丈夫でも、俺は大丈夫じゃない。
…ムカつくんだよ
何の権利があって殴るんだ」
「ベッキョナ」
「殴られた方の気持ちなんてわかるわけがない。同じ目に合わないとわかんないんだ。
だから
そんなやつ、俺が」
「ダメ」
「……」
「ダメだよ、ベッキョナ。落ち着いて」
強く握った拳が震えてる
その手を包み込み、彼の正面に立つ
「もしもベッキョンがあたしの代わりに仕返しをしたら、あたしもベッキョンもつらくなるだけ。
復讐は悪い感情しか生まないと思うから」
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みっちゃん(プロフ) - レモンさんいつもお疲れ様です（ ; ; ）いつも作品読ませていただいてます。今回の作品も本当に大好きです！！！これからも活動頑張ってください！！応援してます！ (2020年3月29日 23時) (
レス) id: b9bee3a82b (このIDを非表示/違反報告)
NATZU - 更新ありがとうございます！セフン良かったですね！親すごいムカついたけどスカッとしました。次も頑張ってください、応援しています！ (2019年5月26日 15時) (レス) id: d9ea95abc6 (このIDを非表示/違反報告)
アヨン(プロフ) - 楽しみに連載待ってます！応援してます！ (2019年5月17日 21時) (レス) id: 4ca93bc7ad (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - ミサさん» ありがとうございます！そう言って頂けると励みになります(o^^o)のろのろですが更新頑張ります！ (2019年5月8日 18時) (レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ - 読んでてすごい面白いです！これからも更新頑張ってください！楽しみにしてます笑 (2019年4月27日 23時) (レス) id: e0c9fa60e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモン
| 作成日時：2019年4月27日 14時
