偶然 ページ25
「何？それ」
「数学についての本ですね」
「げ」
「数学嫌いですか？」
「うん…苦手。セフンは好きなの？」
「嫌いじゃないです。昔から本ばかり読んでたので、何となく頭に入ってるってだけですけど」
「へぇ〜！読書好き？」
「好き…というか、それぐらいしかすることがなかったんです。毎日1人で時間を持て余してたので」
施設で育ったセフン
人との付き合い方もわからなくて、友達と呼べる人もいなかった
施設の方と家族のような関係になっていたわけでもなさそうだし
孤独な日々を過ごしていたのだろうか
「ヌナ」
「ん？」
「心配しなくて大丈夫ですよ。俺は1人でいるのが好きでしたから」
「…そっか」
「今はヌナと一緒にいるのが好きですけどね」
優しく微笑んであたしの頭を撫でる
逆に気を遣わせてしまったな
「何か読みたい本ある？
ここならタダで借りられるよ」
「んー、ちょっと見てみます」
「ゆっくりどうぞ」
セフンが物事に興味を持ってくれることが嬉しくて、何でもしてあげたくなる
『あれ？』
「あ」
『Aちゃん！
奇遇だね〜 こんなところで会うなんて』
ニコニコしながら近寄って来る
会いたくなかった人
『どうしたの？今日講義無いよね』
「うん…
テヤンくんも何か用事？」
『この間の課題終わらせようと思って。
あ、よかったら一緒にやらない？協力すれば早く終わるかも』
「あー…えっと、」
『この後予定ある？』
「予定というか……今日は連れがいて」
『連れ？』
「そう。だから課題は…」
どんどん物理的な距離を縮めて来るテヤンくんから離れようとして、自然と後退り
そのまま
本棚にぶつかった
『連れって
いつも一緒にいるナリちゃん？』
「……」
『もしかして、男？』
どうしてそんなこと答えなきゃいけないのか
というか
これ以上近づかないでほしい
「あの、テヤンくん」
「ヌナ」
「あっ…
ジョンイナ」
警戒心たっぷりだったところに来てくれて すごくホッとした
『…Aちゃんの友達？』
「うん。まぁ、そんなところ」
「この方は？」
「同じ学科の人。テヤンくん」
『チェ・テヤンです。はじめまして』
「はじめまして、キム・ジョンインです」
『この大学の人？見たことないけど』
「俺は…」
「違う学校。家が近所で仲良くなったの」
『そうなんだ』
高校生、と言ったらテヤンくんはジョンインのことを見下す気がして
咄嗟に誤魔化した
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みっちゃん(プロフ) - レモンさんいつもお疲れ様です（ ; ; ）いつも作品読ませていただいてます。今回の作品も本当に大好きです！！！これからも活動頑張ってください！！応援してます！ (2020年3月29日 23時) (
レス) id: b9bee3a82b (このIDを非表示/違反報告)
NATZU - 更新ありがとうございます！セフン良かったですね！親すごいムカついたけどスカッとしました。次も頑張ってください、応援しています！ (2019年5月26日 15時) (レス) id: d9ea95abc6 (このIDを非表示/違反報告)
アヨン(プロフ) - 楽しみに連載待ってます！応援してます！ (2019年5月17日 21時) (レス) id: 4ca93bc7ad (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - ミサさん» ありがとうございます！そう言って頂けると励みになります(o^^o)のろのろですが更新頑張ります！ (2019年5月8日 18時) (レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ - 読んでてすごい面白いです！これからも更新頑張ってください！楽しみにしてます笑 (2019年4月27日 23時) (レス) id: e0c9fa60e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモン
| 作成日時：2019年4月27日 14時
