知りたいこと ページ1
「それで、明日どうするの？施設行く？」
「……」
「複雑だよね」
「…
会いたいわけじゃないけど
どうして俺を捨てたのか、聞いてみたいです」
「えっ」
「マジか」
「そんなに驚くことですか？」
「驚くだろ…
どうやって聞くんだよ。そんなデリケートな問題」
「どうもこうも、今言ったことをそのまま聞けば良いと思うんですけど」
「……」
「すごいねセフナ
本当に、ただ純粋に 理由が知りたいだけなんだ」
「…前までの俺なら理由すら気にならなかったし、関わろうともしなかったと思います。
でも」
そこまで言うと
何か考えるようにあたしを見つめる
「あなた……じゃなかった。ヌナ、か。
…ヌナみたいな人がいるってわかったから
少しぐらい、歩み寄ってみるのも良いかなって」
「え？」
“ヌナみたいな人”
それってつまり…
自惚れみたいで恥ずかしいけど、
あたしがきっかけで気持ちが変わったっていうこと？
「あたしって、セフンにとってどんな人なの？」
「……」
「難しい顔してる」
「……」
「思ったこと言ってみて。何となく感じ取るから」
「…
…ヌナ、俺に “あたしの人生から消えたりしないで”って言いましたよね」
「うん」
「そんな風に言われたのは初めてでした。
今まで、自分が誰かの人生に関わってる自覚をしたことなんて無かったし…
俺のために涙を流したり
突然抱きしめたり
守ってくれたり
ヌナと出会ってから、初めてのことばかりなんです」
そう話すセフンの表情はいつもより少し柔らかく見えた
「ヌナといると、血の繋がらない相手のためにそこまで出来る人がいるんだって驚いて
もしかしたら…自分の母親にもそういう……愛情みたいな部分があるのかも、なんて思うようになりました」
なるほど
それで “歩み寄ってみるのも良いかな”って
なんだか嬉しいな
「まぁ、Aヌナみたいな人は珍しいと思うけど」
「え？」
「そうですね」
「え？？そうなの？」
「そりゃそうですよ。
俺たちみたいな素性の知れない男をすぐに受け入れて、世話までしてくれて。懐が深いと言うか何と言うか……とにかく、こんな人滅多にいません」
「んー…」
「正直言うとどっちでも良いんです。
俺を生んだ母親に愛情があろうと無かろうと」
「そうなのか？」
「はい。
ヌナのことがあって母親に興味を持ちましたけど、別に何かを望んでいるわけではありませんから」
「ふーん…」
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みっちゃん(プロフ) - レモンさんいつもお疲れ様です（ ; ; ）いつも作品読ませていただいてます。今回の作品も本当に大好きです！！！これからも活動頑張ってください！！応援してます！ (2020年3月29日 23時) (
レス) id: b9bee3a82b (このIDを非表示/違反報告)
NATZU - 更新ありがとうございます！セフン良かったですね！親すごいムカついたけどスカッとしました。次も頑張ってください、応援しています！ (2019年5月26日 15時) (レス) id: d9ea95abc6 (このIDを非表示/違反報告)
アヨン(プロフ) - 楽しみに連載待ってます！応援してます！ (2019年5月17日 21時) (レス) id: 4ca93bc7ad (このIDを非表示/違反報告)
レモン(プロフ) - ミサさん» ありがとうございます！そう言って頂けると励みになります(o^^o)のろのろですが更新頑張ります！ (2019年5月8日 18時) (レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
ミサ - 読んでてすごい面白いです！これからも更新頑張ってください！楽しみにしてます笑 (2019年4月27日 23時) (レス) id: e0c9fa60e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモン
| 作成日時：2019年4月27日 14時
