わかってくれる人 ページ50
「母親なんてどうでも良い、関係無い、って思ってたけど
会うかどうかを聞かれると…複雑な気持ちになって」
「そりゃそうだよ。それが普通だと思う」
「家に1人でいると落ち着かなくて外に出たんですけど
…何だろうな
何て言ったら良いか、」
感情がこんなに大きく揺らぐなんて、今まで経験したことが無いのかもしれない
自分の感情を理解することもきっと難しい
「会いたいとか会いたくないとか
そんな単純な話じゃないよね」
「……」
育てられなかった理由もわからなくて
今になって会いに来た理由も想像出来ない
腹立たしいのか
寂しいのか
嬉しいのか
怖いのか
「一言ですっきりまとめられないでしょ。
モヤモヤするだろうし
イライラするかもしれないし
だから、わざわざあんな人たちにぶつかっちゃったわけね」
「……」
「あ、ごめん。喋りすぎ？」
勝手な想像でベラベラと話してしまった
反省
「…なんで」
お
出た
セフンの “なんで”
あたしのことをわかろうとしてくれてるようで嬉しくなる
「なんで、わかるんですか」
「ん？」
「自分でも説明出来ないのに
なんで あなたが…」
どうやら、あたしの想像は的を得ていたらしい
今度は別のことで戸惑っている
悩ませて悪いね、セフナ
「ねぇねぇ」
「…はい」
「“あなた”ってやめない？」
「……」
「そんな風に呼ばれると、なんか他人行儀な感じで寂しいんだよね。
名前で呼ぶとか、ヌナって呼ぶとか。あたしの呼び方変えてくれると嬉しい」
「…急ですね」
「うん、ごめん。気になったの」
「……」
無表情
迷ってる？
嫌がってる？
「ところで
あたしの名前、知ってるよね」
「……」
「え。マジか」
「…
知ってますよ」
「ほんと？」
「A…ヌナ
って
呼んでますよね。あの人」
電話を終えてこちらに戻って来たジョンインを指差す
「え？何」
「…何でもないです」
「セフナ
今のもう一回呼んでよ」
「……」
「“セフナ”って
いつの間にか呼び捨てになってる…」
「うん。仲良くなろうと思って。
ジョンインも呼び捨てで呼んでるでしょ？」
「そう、ですね」
「ほらほらセフナ
早く呼んでみて」
「…
…A…ヌナ、？」
「もう一回」
「……Aヌナ」
「うん！
それが良い。これからはそう呼んで」
少しずつ近づく心の距離
本当の姉弟みたいになれるかな、と未来が楽しみになった
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レモン(プロフ) - NATZUさん» コメントありがとうございます！私も早く打ち解けさせたいなぁと思ってます(笑)まだ暗い話題が多いですが、楽しくわいわい出来るように更新頑張ります！ (2019年2月23日 10時) (
レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
NATZU - 更新ありがとうございます！面白くていつも楽しく読ませてもらってます。あとの2人とも早く打ち解けられるといいなー(o>ω<o)応援してます、頑張ってください！ (2019年2月19日 4時) (レス) id: ab77782770 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモン
| 作成日時：2018年1月26日 6時
