感動 ページ36
「そんな顔しないでよ。迷惑だなんて思ってないから」
「……」
「リビング行こ。絆創膏貼ってあげる」
「…すいません」
「ん〜？
謝るんじゃなくて、お礼を言ってほしいな」
あたしの言葉を聞いてゆっくりと顔を上げる
「…
ありがとうございます、ヌナ」
「どういたしまして」
元気のないジョンインをソファに座らせ、救急箱を持って隣に並んだ
「どれどれ…
あ〜
まだ少し血出てるけど。これくらいなら良いか。
痛いかもしれないけどちょっと我慢してね」
赤く染まったガーゼをそっと外した後
傷口の周りを優しく拭き取り、絆創膏を貼る
「これで…よし。
きつくない？大丈夫？」
「はい、大丈夫です」
「お風呂のとき染みて大変だろうなぁ」
「……」
「ん？」
「Aヌナって優しいですよね」
「えぇ？どうしたの、突然」
「突然じゃないですよ。前から思ってました。
俺たちがこの家に来たときも戸惑ったはずなのに、結局受け入れてくれたし
俺のとこに叔父さんが訪ねて来たときも、過呼吸になった俺を支えて守ってくれたし
ヌナだってまだ学生なのに、家のことを全部1人でして 俺たちの面倒も見てくれて
いつも嫌な顔一つしない」
「それは…あたしが好きでやってるから」
「毎朝笑顔で挨拶をしてくれること、美味しいご飯を作ってくれること、怪我の心配をして手当てをしてくれること
その一つひとつがどれだけ有難いことか」
「…そんなの、全部大したことじゃないのに」
「ヌナにとっては当たり前のことでも、俺には特別で すごく嬉しいことなんです。
きっと、ベッキョンさんやセフンにとっても」
「……」
「いつも 本当にありがとうございます、ヌナ」
照れたような笑顔を見せるジョンイン
こんなに真っ直ぐ感謝を伝えてもらえることなんてなかなか無い
だからか、涙が出そうになる
「ずずっ」
「え？ヌナ、」
「…ごめんね」
「大丈夫ですか？」
「ん、大丈夫。
ちょっと感動して」
「感動…？」
「ジョンインが嬉しいことばっかり言ってくれるから」
涙ぐむあたしを見て驚いた様子だったけど、すぐに柔らかい表情になった
「涙腺弱くなったわ」
「可愛い…」
「ん？」
「…
…何でもありません」
「そう？」
「あっ
チヂミ忘れてた」
「火止めて来たから大丈夫だよ〜」
「おお。さすが」
「へへ
じゃ、もう少し焼いて来るね。ジョンインはここ座ってて？」
「ありがとうございます」
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レモン(プロフ) - NATZUさん» コメントありがとうございます！私も早く打ち解けさせたいなぁと思ってます(笑)まだ暗い話題が多いですが、楽しくわいわい出来るように更新頑張ります！ (2019年2月23日 10時) (
レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
NATZU - 更新ありがとうございます！面白くていつも楽しく読ませてもらってます。あとの2人とも早く打ち解けられるといいなー(o>ω<o)応援してます、頑張ってください！ (2019年2月19日 4時) (レス) id: ab77782770 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモン
| 作成日時：2018年1月26日 6時
