大事な ページ24
「お金が欲しいんですか？」
『え…いや、』
「いくらですか？ご希望の金額をご用意しますよ。遠慮なくどうぞ」
『…良いのかい？』
「叔父さん！」
『せっかくのご厚意だ。断るのも申し訳ないだろ』
「何言ってるんですか、こんなの…」
「ジョンインくん 落ち着いて。興奮すると身体に良くない」
「でも…Aさん、」
『ジョンイナ
お前は口を挟むんじゃない。これは大人同士の大事な話だ』
「……」
辛そうな表情を浮かべ唇を噛むジョンインくん
「大事な話…
彼の体調がどうなのか、ということを忘れてしまうほど大事なことなんですね」
『あ』
「可愛い甥っ子よりもお金ですか」
『や、違うよ。俺は』
「ジョンインくんが両親を亡くして苦しんでいるとき
あなたは彼のために何かをしようと考えましたか？」
『それは…』
「引き取ってやりたかったけど出来なかった？
笑わせないでください。
あなたはきっとこう思ったはず
“高校生なんて引き取ったら、学費や食費で金がかかる”
“引き取るメリットが無い”」
『違う！そんなこと』
焦った顔
わかりやすい人だ
「それなら、今からでも引き取りますか？」
『え…』
「私たちから援助はしません。今後一切関わることもありません。他人ですからね」
『いや、それは』
「どうしてです？
本当は引き取りたいんでしょう？」
『や…ほら
俺には金が無いし、ジョンインもお金持ちの家で暮らせる方が幸せだろうから』
「本当のこと言ってくださいよ」
『……』
「暮らしがどうとか体調がどうとか、そういうことに関心がないんですよね。だから今の今まで彼の苦しみも知らないままで、困ったときにお金だけ貰いに来るなんてことが出来るんです」
そんな人は信用出来ない
ジョンインくんのこと、任せられない
言いたいこと言ったら少しすっきりした
「ごめんねジョンインくん
勝手なことばっかり言っちゃった。失礼しました」
「いえ。Aさんは正しいことを言っただけですから」
ジョンインくんはそう言うと、ゆっくりと身体を起こす
「叔父さん」
『…うん』
「俺、あのとき聞いたんです。叔父さんが他の親戚の人たちと話してるのを」
『……』
「“食べ盛りの子を預かるなんて負担だ” “よく知らない子と一緒に住むなんて出来ない”
そう思っても仕方ないですよ。理解出来ます。
責めたりしませんから、それ以上嘘をつくのはやめてください」
『ジョンイナ、』
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レモン(プロフ) - NATZUさん» コメントありがとうございます！私も早く打ち解けさせたいなぁと思ってます(笑)まだ暗い話題が多いですが、楽しくわいわい出来るように更新頑張ります！ (2019年2月23日 10時) (
レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
NATZU - 更新ありがとうございます！面白くていつも楽しく読ませてもらってます。あとの2人とも早く打ち解けられるといいなー(o>ω<o)応援してます、頑張ってください！ (2019年2月19日 4時) (レス) id: ab77782770 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レモン
| 作成日時：2018年1月26日 6時
