家族 ページ3
『あの子たちには傷があるのよ』
「え…傷？」
『そう。心の傷。
両親を亡くしたり
親を知らなかったり
虐待されたり
みんな、苦しんでる』
「……」
『Aちゃんと一緒に過ごすことで、その傷が少しでも癒されるんじゃないかって思うの』
「え？
や、あたしにそんな力は」
『特別なことはしなくて良い。私にしてくれてるみたいに
帰って来たら“おかえり”と迎え入れて、偶にでも良いから手作りのご飯を食べさせてあげて、
あの子たちが人の温かさを感じて
この家で安心して過ごせるように』
「……」
『私はAちゃんがいると元気になれるし、Aちゃんのためだから頑張れるんだもの。ふふ』
「それは、あたしが娘だからで…
…
…
もう
ずるいなぁ、その目。
わかったよ。
とりあえず、家族とかどうこうじゃなくて
単純にルームシェアってことで」
『え！いいの？』
「…うん。とりあえずね？とりあえず」
『わーい！ありがとうAちゃん！大好き！！』
結局はこうやって押し切られてしまう
まぁ いっか。
お母さん嬉しそうだし
『それじゃあ まず、みんなのことを紹介するね？』
「うん」
『みんな〜
お部屋に入って？どうぞどうぞ』
制服の人だけはペコッと頭を下げたが、後の2人は少し嫌そう
最初から乗り気じゃなさそうだったし…無理やり連れて来たのかな
『まずはお互いのことを知るために 自己紹介してみましょう。
じゃあ
あなたから』
「…はい。
はじめまして、キム・ジョンインです。突然お邪魔することになってすみません…よろしくお願いします」
制服の人はキム・ジョンイン
ちゃんとした人でよかった
『はい、次』
「……」
『恥ずかしい？』
「……」
『そうよね、急にこんなことになったらドキドキしちゃうわよね。
私が代わりに紹介するわ』
黙って俯いたままのパーカー青年
どう見ても、照れてるって感じではないけど
『こちらオ・セフンくん。ちょっとシャイな性格らしいわ』
「……」
『趣味はある？』
「……」
『これからもっと仲良くなりましょうね、ふふ』
これは大変そう。この人すぐ家出するんじゃないだろうか
『次はあなたよ』
「……」
『あら、あなたもシャイ？』
「……」
『彼はビョン・ベッキョンくん。ちょっと人見知りね』
それは本気で言ってるのか場を和ませるための冗談なのか…
最終的に、わかったのは名前だけということ
前途多難だ
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 560人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「EXO」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
レモン(プロフ) - NATZUさん» コメントありがとうございます！私も早く打ち解けさせたいなぁと思ってます(笑)まだ暗い話題が多いですが、楽しくわいわい出来るように更新頑張ります！ (2019年2月23日 10時) (
レス) id: 66b1f2a509 (このIDを非表示/違反報告)
NATZU - 更新ありがとうございます！面白くていつも楽しく読ませてもらってます。あとの2人とも早く打ち解けられるといいなー(o>ω<o)応援してます、頑張ってください！ (2019年2月19日 4時) (レス) id: ab77782770 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：レモン
| 作成日時：2018年1月26日 6時
