契約恋愛【Ren.M】 (ページ9)

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彼奴と俺ページ9

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『300万円も私の自費なんですよ！』

「金持ちっすね、
　でも両親許さないんじゃないすか？」

『…孤児だから、その心配はいらないです。
　私には目白蓮しか居ません』

「はは、両親まで売るんすね。
　これ以上聞いてると病気になりそう」

…孤児、というのは嘘ではないし
病気なのはこっちだ。

養護施設で育った私は友人ですらあまり居ない。

同じ場所で育った翔太は
意外と頭の上がらない存在だ。

『病気になりそうって言いました？
　私は病気ですけど』

「はぁ？」

『それもがん末期なんです、余命3ヶ月』

「その嘘はやりすぎだから」

『嘘じゃないのに！』

何回か溜息をつくと、
私に向き直った。

「はぁ…俺の名前は目黒蓮。
　まず、考える時間をください。」

名前まで似てるんだ。

とにかく連絡先を交換して、彼は去った。

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翔〈え、そんなに似てんの？〉

『ほんっとに似てるの、
　目の下に黒子書けば完璧にね。』

翔〈その場で誓約書にサインもらっとけよ〉

『私だって欲しかったけど…無理強いは駄目』

流石にそこまでの鬼じゃない。
納得をさせてからこの事を頼みたいのだ。

『私の勘なんだけど、連絡来そう！』

翔「もし連絡来ても今度は駆け引きしろよ」

『もう私より楽しんでるじゃん
　 …ねぇ、電話きたんだけど！？』

翔「ちょ、おい！」

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