契約恋愛【Ren.M】 (ページ19)

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再現は忠実にページ19

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Ren side

蓮「…ここまでする必要あるのかよ」

俺の独り言は誰にも届かない。
無線機を使って彼女へメッセージを言う。

蓮「“待ってろ、今行くからな！”」

『ボス…！！』

廃墟にまで足を運んで再現だなんて、
頭がおかしいとしか思えない。

おもちゃの銃を手に持って彼女の元へ向かう。

蓮「“ドアの前だ、鍵がかかってる。
　爆発させて入るから。”」

『ボスっ、怖いよ！』

嘘っぱちの爆発音をスマホで鳴らして、
丁寧に鍵を開けて入ろうとした。

…が。

蓮「あー…落ち着いて聞いて、
　これはドラマじゃなくて実際の状況ね」

『…そうだよね、どうしたの？』

蓮「お前は閉じ込められた」

『どういうこと？』

蓮「鍵が…折れた」

しっかり中で足を縛っている彼女は
ぴょんぴょん、とドアの前までやってきた。

小さい窓から顔を覗かせる彼女は恐ろしそう。

蓮「だ、大丈夫だよ」

鍵の修理

書いてある電話番号に連絡を入れる。

蓮「もしもし、鍵のトラブルなんですけど…
　さ、3時間ですか！？」

ドアから離れて、彼女に聞こえないよう移動する。

『本部に支援要請したの〜？』

蓮「そう、鍵の修理…う”ぅん、
　 “本部からここまで3時間かかるそうだ”」

一応ドラマっぽく言ってみたけど、
嘘でしょ！？と叫ばれた。

そもそもこんなにがちでやるからこんなことに！

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