契約恋愛【Ren.M】

過度の履き違え ページ12

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『私ね、死ぬ前にドラマ撮ってみたいの。
　 おふざけじゃないからね？』


蓮「俺もふざけてるんじゃなくて
　 それなりに一生懸命やって…」






いくら目白蓮が嫌いでもたった少しの
ハイライトだけ見て演じるなんて黙ってられない。

適当に演じるなんて！

ヲタク心がメラメラと燃える、
たとえ私相手の演技だとしても。





『台本100回読んで役に没頭するのが俳優でしょ？』


蓮「…っ、」


『もう出勤しなくちゃ、時間の無駄だった。』


蓮「すいませ…」


『あと同い年なんだから敬語も辞めよう！
　 仲良くなれないじゃん』


蓮「…おっけ」







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愛される気分を感じたかっただけなのに！
そんな思いを胸に帰る。





『大根役者と映画を撮る監督の気分だった。』


翔〈顔だけ見て起用しちゃだめなんだなぁー
　 …もっと演技力が重要らしいわ〉





電話越しに喚く翔太に苦笑い。





『遺作だから仕方ないね。
　 再起用する時間がある訳じゃないし』


翔〈まぁ元気出せよ、いきなり能力発揮すっかも〉


『それならがんを完治する確率の方が高いね』





これからどうしたもんか、と
頭を抱えてしまった。




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