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School Life*44~主人公side~ ページ25

いままで生きてきた中で、1人で帰るなんて初めてだった。

前にいたところでは、彼氏の(人1)と帰ってたから。
でも、わたしがこっちに戻ってくることを決意したのには、啓司や敬浩に会いたいという理由だけでなく、(人1)の存在も関係してる。

わたしが引っ越したのは中1のとき。
(人1)は同じクラスで、すぐ仲良くなった。
中2でも同じクラスになって、お互いに喜んだっけ。

そんな(人1)に告白されたのは、中2の最後。
3年にあがる前に伝えておきたかったらしい。
わたしは(人1)のことはすごく好きだったし、一緒にいられるならって思ってOKした。

中3のクラスは離れたけど、一緒に帰ったり、デートしたりって、すごく幸せだった。

でもあいつ、わたしに隠れて浮気してたんだ。
それが嫌で仕方なくて、わたしは声を殺して泣いた。
それに気がついたのは卒業式の一週間前。
もうすでに引っ越しの話は聞いてたから、この場からはやく去りたい、いなくなりたいって思って、お母さんとお父さんに返事をして、卒業式が終わってすぐこっちに戻った。

(人1)「Aがあっちに行っても、俺はAのこと大好きだよ」

って、飛行機に乗る前に(人1)は言ったけど、あの言葉には感情もなにも入ってない。
ただの飾り。

だからわたしは、啓司や敬浩に救われた。
ダンス部の仲間にも、隆二にも、速水先生にも。
みんなには、このことはまだ言ってない。

こっちに戻ってきて気がついた。
わたしはやっぱりあんなやつ嫌い。
もう二度と会いたくない。

そう思ってたー

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作者名:そのの | 作成日時:2012年8月13日 12時

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