#ex_29 ページ31
マネちゃんがバスに乗り込んできた頃には、監督以外皆が着席していた。
あいにく席はほぼ埋まっている
「藤乃、こっち来なよ。」
そう言ってマネちゃんを呼ぶ声が聞こえて、振り返ると1番後ろに座ってるマッキーとまっつんが手を振っていた。
「え、いいよ、狭くなっちゃうでしょ。」
「気ぃ使わなくていいって。」
そう言ってマッキーはポンポン、と座席を叩くと、マネちゃんが恐る恐る席に着いていた
あの3人はいつから接点が増えたのか
俺の目には仲良さげに映る
「おい及川、出発すっべ」
「…わかってるよ。」
なんだろう、妙にもやっとする
悔しいのか苦しいのか何なのか
複雑な心境に自分でもびっくりする
_________________
たいした距離ではないのだけど、バスが渋滞にはまったおかげで、合宿所への到着が30分も遅れた
監督は30分も待たされていたから、着いて早々ジョギングから基礎トレーニングから諸々怒涛のメニューだった
俺は久々のキツいメニューに精一杯で、必要以上に周りを気にする事ができなかったし、皆もそんな様子で
体育館脇に皆のボトルが綺麗に並んであり、タオルも揃えてあったのに違和感を持つことも一瞬だった
「あれ、そういえば藤乃は？」
「飯でも用意しに行ってんじゃね、タオルとドリンク並べて置いてあったぐらいだし。」
気づけば昼時
監督が休憩、と宣言した後
疲れ果てた皆はそれきりシーンとしていた
「お疲れ様です、予想通りお昼ご飯取りに行ってました。」
うわぁ！と金田一と渡が声を揃え、皆が背後を向くとマネちゃんが段ボールを抱えながら立っていた
最近買ったらしい、皆とお揃いのTシャツと短パンで
首にはタオルを巻いていた
「監督とコーチにも渡しに行くから、各自で取ってもらっていい？お茶ペットはすぐ持ってくるので。」
ウィーっす、と言って皆が弁当をリレーし始めた
「藤乃先輩、お茶のペットボトルの段ボール重いと思うんで。俺と金田一が取りに行きますよ。」
「それくらい持てるって、休みな…えっ」
そう交そうとするマネちゃんを押しのけて、国見ちゃんと金田一はサッと駆け出した
2人が風のように去った跡を呆然とみてるマネちゃんに
「やらせときなよ、マネちゃんも色々運んで疲れたでしょ。」
って言ってはい、とお弁当を差し出していたのは俺だった
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 819人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ハイキュー」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
Alice(プロフ) - しらたまうどんさん» ありがとうございます、そう言っていただけでとっても嬉しいです。本当に励みになります。しらたまうどんさんも、このようなご時世ですが、体調に気をつけて過ごしてくださいね…！ (2020年8月1日 1時) (
レス) id: 31d8a0a971 (このIDを非表示/違反報告)
しらたまうどん - この作品ほんっっとに好きです！！続き楽しみにしてます…！お身体に気をつけて無理せず更新がんばってくださいね！！ (2020年7月30日 17時) (レス) id: a55b708d93 (このIDを非表示/違反報告)
Alice - 神風さん» ありがとうございます！そう言ってくださる読者の方がいらっしゃるだけで本当に嬉しいです。今後の展開、予想が当たったらぜひまたコメントください(^^)程々のペースで更新頑張っていきます、本当にありがとうございます…！ (2020年7月28日 21時) (レス) id: 31d8a0a971 (このIDを非表示/違反報告)
神風(プロフ) - 好きです！！！(唐突)本当にこの小説好きで、続きが楽しみです。だんだんと色々わかってきて、私もこうなんじゃないかな…と予想しながら読んでます。これからも無理せず頑張ってください！ (2020年7月28日 0時) (レス) id: 9e4a60ca3b (このIDを非表示/違反報告)
Alice(プロフ) - まみさん» ひえ〜ありがとうございます（涙）学業頑張りながら年内完結目指して頑張ろうと思います、楽しみにお待ちいただけて嬉しいです、頑張ってまいります。 (2018年12月16日 2時) (レス) id: 1cc077922a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：Alice | 作成日時：2018年11月26日 3時
