EXILE 医療センター19

#新人看護師 ページ9

#いつものストーリーとは違います。

Aside


夜の8時。もうお母さんも帰っちゃって、消灯も近いから静か。


昨日まで熱が出てて、まだ少しだけしんどい。

テレビ見ながら横になっとこう、と思って枕元の明かりだけつけてベッドに横になっていると。


佐野『失礼しまーす、』


……あっ。


思わず布団に潜り込む。


佐野『Aちゃん？………起きてるのな、笑』


新人看護師さんの佐野先生。


女の看護師さんばっかりだったから、突然男の先生が担当に入ってはじめはびっくりしたけど、かっこよくて優しい先生で終始ときどき。


佐野『眠たい？、具合はどう。』


『……たいじょぶ……です……』



佐野『ほんとに？笑、………怪しいぞ。笑』


おでこに手を当てて、うーん、とにっこりする佐野先生。それだけで顔が火照っちゃう。


佐野『お熱計ろっか、』

『………っ、……』


佐野『36.9かぁ、ちょっとあるけど大丈夫かなぁ、』

『……うん、』

佐野『しんどくなったら遠慮せず呼びなね。いい？


……それとさ、いっこ検査したくて来たんだけど。』


『………？』


佐野『寝る前に嫌な思いさせちゃうのは申し訳ないんだけどさ、明日までの検査があるんだ。熱が出てたからできなかったんだけど……、』


出してきたのは、採血キット。


『………………』



採血がだいっきらいで。女の看護師さんならわがままになれるんだけど、佐野先生にはなんとなく言えない気がして。


佐野『……やだ？笑』


『……』


ちょっと泣きそう。絶対いやだもん。



佐野『…怖いよなぁ。』

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