EXILE 医療センター19

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山下side


次の日の昼前。

看護師『山下先生っ、Aちゃんがいなくなっちゃったらしいです。お母さんが…、』


山下『……どういうこと？』


なんでも、お母さんがAちゃんにちょっときついことを言ってしまったみたいで。

お母さんに疲れた、負担だ…なんて言われてしまったら子どもはどうしていいか分からなくなってしまうもんな。

とりあえずはよ探さなあかん。でないと、ひとりのときに発作なんて起きてしまったら…。

山下『とりあえず探そ。手空いとる人に頼んで、俺も探すわ、』



どこに行ってしまったんやろう。

遠くに行ってないといいけど…



……三時間後

片寄side

午後のカウンセリングのためにカウンセリングルームへ。

図書館も隣接してるから、今日はカウンセリングルームが空いてる。


入って何気なく見渡すと、


片寄『……っ、大丈夫？』


小さい子用のベンチに横たわる女の子が。


近くで声をかけると、ゆっくり目を覚ました。びっくりして気づかなかったけど、健二郎さんの患者さんのAちゃんだ。

片寄『大丈夫？気分悪いとかない？』


『……っ、っ、うっ、んっ……』


片寄『泣かなくていいんだよ、笑

大丈ー夫、大丈ー夫、ってか抜け出してきた？笑』

『……ごめっ、なさいっ……』


片寄『うん。とりあえず連絡しとこうかな。』


なんかあったんだろうな。こんなに泣きじゃくって震えてるAちゃんを見るのは初めてで。


片寄『よしよし、ゆっーくり呼吸してごらん。ふーーっ、吸って、ふーーっ、先生ここにいるからな、』


そこに健二郎さん。

山下『Aちゃん、よかったぁ、』


『………っ、っ、ごめっ、な、さいっ……』


山下『謝らんでええよ、しんどかったなぁ。ごめんな、もっといややーって言いたかったなぁ。』


『……っ、んっ、……んんーっ、』


山下『泣かんでええの、笑

誰も怒ってないで、ゆっーくり深呼吸してみ、そうそう、』



健二郎さんにぎゅうっとしがみついて泣いてる。

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