EXILE 医療センター19

#救急搬送 ページ30

片寄side


片寄『Aちゃん、Aちゃーん、うん、ゆっーくり深呼吸してごらん。

もう病院だから、何にも怖くないからな。

びっくりしたもんなぁ、ん、もっとゆっーくりふーーって息吐いてみよっか。

ん、そうそう……』


白濱『涼太ー、ヘルプ入ろっか、』


片寄『あ、お願い。……とりあえずCT行くかな……』


『……っ、…っ、いったいっ……っ、』


白濱『Aちゃん、白濱です。

今からCTっていって、頭打ったところ怪我ないかなぁって調べるのと、傷の手当てしていきます。

痛いねぇ、もうちょっとだけ我慢できる？、強い強い。笑

全然痛くない検査だからね、じーっとしてような。』



『……っ、……っ、』


階段の近くで貧血で倒れて、そのまま階段から落ちて運ばれてきた吉田Aちゃん。16歳。


採血してから痛み止めを打って、痛みはもうないはずなんだけど、怖かったのと痛かったのが頭から離れなくて、ずっと泣きじゃくって。

過呼吸にもなりかけて、正直次の検査に進めなくて困っていたら亜嵐くんが助けてくれた。


やっぱり亜嵐くんは子どもの扱いがうまく、Aちゃんもゆっくり落ち着きを取り戻した。



そのままCTを終え、結果も異常なくいよいよ裂傷のある足と額の縫合に。



白濱『俺額の縫合するわ、涼太は足お願い。』


片寄『了解です、』


白濱『Aちゃん、今からおでこと足の傷縫っていくね。待て待て、笑。

泣かない泣かない。笑、最初に麻酔して痛くないようにするから。な、最初だけ頑張ろうよ。』


縫合、と聞くとまたAちゃんの目から涙が。


ちょっと幼いのかな。だけど痛いのは大人も子どもも変わらないし。笑



片寄『手繋いでよっか。大丈ー夫。笑』



白濱『まずおでこから行きますよ、シートかけるよ…、じゃあ片寄先生……んー、ぎゅっとの方がいいね、』


もしもの時に抑えられるようにぎゅっと包むように固定。

怪我してるから動かないだろうけど、一応足もスタッフに抑えてもらって。


白濱『最初ちくってするけど、だんだん何にも感じなくなるから。

泣いてもいいから頑張ろうなー、…っ、』

『……んんっ……っ、うぅーっ、』


片寄『そうそう、お鼻でゆっくり吐いてみよっか、』


『……っ、いたいぃ…っ、』


白濱『…まだ痛い？笑』


『……痛くない…？』

白濱『よーし、頑張った。

次足だ……笑、さっきも頑張れたし、頑張れる。』


足の麻酔も終わって、縫い始める。

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