EXILE 医療センター19

不安 ページ17

片寄side

片寄『A、点滴変えるな。』

『………』

最近、調子があまり良くないA。

検査続き、治療続きであまり部屋を出てはいけないと言われストレスも溜ま
ってか反抗的で。

出張続きでなかなか診られない岩さんの耳にもAの素行が入り、昨日お説教が受けたA。

今日はふて腐れてかベッドから出てこず。そうなるとそうなるので心配。



片寄『しんどくない？ちょっと音聴いとこか。

背中ごめんな……、無理してるやんか。ぜぇぜぇしてるで。吸入しとこな、』



『……んっ、……んんぅ……』


片寄『なんで泣くん、笑、大丈夫やで、』


やっぱり泣きたかったんかな。

片寄『体起こすでー、力抜いてよっかかってええからな、ゆっーくり吸うで、』

吸入させてると、ちょっとずつ重くなってきた。眠たくなってきたんだな。

終わって寝かせて部屋を出てきたけど大丈夫かな。決して強い子ではないし、今は弱る時期だからかなり心配。


細かく様子見ないとな。かといっても過干渉すぎるとうざがられちゃうしなぁ。



その夜。


看護師『あれ、入んないな……ごめんね……』


これで三回目の針刺し。Aの血管はもともと細く、おまけに最近の点滴のせいもあって入りにくい。新人の看護師には難しいだろう。


これでだめだったら変わろう。



そう思い見ていたとき、

『……もう、…やだ、』


看護師『え？』


『もういやだ、やだやだやだやだやだ……っ、やだぁっ、』


急にAが叫んで部屋を飛び出した。

片寄『A、』

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